甲子園初出場の福山 小田監督 考え改めた勝利至上主義 「ポーダブルスキル」重視「思考力や人間性を、受験勉強や将来の仕事にも生かして」

投球練習をする福山・来山凌也(奥)を見つめる福山・小田浩監督=8月3日
 甲子園練習で選手たちを見守る福山・小田監督=3日
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  第108回全国高校野球選手権大会は5日に甲子園球場で開幕し、18日間(3日間の休養日を含む)の戦いがスタートする。創部52年目の福山が春夏通じて初めて甲子園に出場する。チームを率いるのは小田浩監督(62)。西条農、総合技術に続き、3校目となる公立校を聖地に導いた名将だ。

 15年ぶりの現場復帰。今年4月に就任した当初は、選手の名前すら把握していなかった。「春の大会は、隣の選手にサインを聞いていた。メンバーも全員で決めてもらった。ノックも全然、飛んでいかないんだから」と苦笑いで振り返る。

 11年夏の総合技術での監督を最後に高校野球の現場を離れた。その後は校長などを歴任する中で勝利至上主義の考えを改めた。重視するのは野球で培った力を人生のさまざまな場面でも使えるようにする「ポータブルスキル」という概念だ。

 「野球を通して学んだ思考力や人間性を、受験勉強や将来の仕事にも生かしてほしい」。勝利という結果だけを追い求めない指導。野球を通じた成長や経験そのものを尊重する姿勢が、選手の成長曲線を伸ばしチームを強くした。

 広島大会を終え「さびついていた部分が、少しずつ研ぎ澄まされていく感覚がある」と白い歯をこぼした。10日に予定されている初戦は名門の天理が相手。ベテラン監督のベンチワークにも注目したい。

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