巨人・笹原 五回けん制死「やべぇ」ミス帳消し2号2ラン ヤクルトに今季初のカード勝ち越し

 「ヤクルト1-3巨人」(16日、神宮球場)

 強く、ためらうことなく、巨人・笹原操希外野手は振り抜いた。迷いはない。「けん制アウトになっちゃったのでやべぇな、と。何とかしないとやばい」。ミスはバットで取り返す。投手戦の均衡破る2号2ランでヤクルトに今季初のカード勝ち越しだ。3軍からはい上がった男の覚悟が一振りに込められた。

 1-1で迎えた七回だ。直前には2死満塁を防いだ。ピンチの後には好機が来る。2死一塁で打席に向かうと、笹原は初球、浮いた変化球を見逃さなかった。5日に放ったプロ初本塁打も初球を見逃さず、「初球の甘い球は積極的にいこうと常に思っている」と準備が導く必然の結果だった。

 五回には四球で出塁するも、足を滑らせ帰塁できずにけん制死。ベンチもリクエストしたが判定は変わらなかった。それでも「言い訳はしたくない」とキッパリ。失いたくない未来がある。意地の詰まった一発に、試合後はそっと胸をなで下ろした。

 3軍スタートだった26年。「今年活躍しなかったら終わる」。自らに言い聞かせて育成からはい上がってきた。同学年の平山が1軍で輝く姿が時にまぶしく、「僕は3軍だった。どうやったら2軍に上がれるかな」と比べることなく地道に努力を重ね、6月に再び支配下契約を勝ち取った。

 「強みですか?強みはぜ、全部です」。ヒーローインタビューでは、はにかんだ新星。プロで放った2本塁打はいずれも決勝弾になった。笹原はつかみつつあるチャンスを決して離さない。

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