広島新庄・2年生エース市尻8回完封 持ち味の制球力で凡打の山「打者が嫌がる球を投げることを、工夫してやっていきたい」

 「高校野球広島大会・2回戦、広島新庄9-0如水館」(11日、電光石火きんさいスタジアム三次)

 甲子園経験校対決を制して初戦突破だ。広島新庄の2年生エース・市尻翔星投手が、如水館を相手に8回7安打無失点と好投。持ち味の制球力を生かし凡打の山を築き、チームを勝利に導いた。

 動じない姿が頼もしかった。1-0の初回2死一、二塁。失点すれば、流れを手放す場面でも冷静に腕を振る。「如水館との対戦が決まってから、強い球をコースに投げきることを意識して練習した」。指先に狂いはない。バットの芯を外し左飛に仕留めた。

 直球は自己最速の142キロを計測。スライダーとカーブを織り交ぜながら、二回以降も決定打を許さなかった。8回115球を投げ抜いた姿に「粘り強く投げてくれた」と宇多村聡監督(39)。役割を果たしたエースをねぎらった。

 マウンドでの粘り強さは、私生活の意識改革から生まれた。この冬は「自分に厳しくする、をテーマにしてきた」と市尻。学校ではトイレのスリッパを率先してそろえるなど細部にこだわった。

 今春から背番号1を背負う。練習では、チームを勝たせたいという強い思いから、細かいミスに対しては、2年生という立場ながら3年生にも物おじせずに指摘した。

 「下級生だからこそ、下から3年生を持ち上げて勢いづけたいと思った。3年生も応えてくれた。自分も、しっかりやらないといけないという気持ちが強くなった」

 練習には緊張感が生まれた。強い覚悟を持って、エースの重責を果たそうとしてきた。

 「打者が嫌がる球を投げるということを、工夫してやっていきたい」と前を見据えた。精神的にも技術的にも一回り大きくなった右腕が、新庄の夏を熱く加速させる。

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