高校野球7イニング制 議論を続け知恵を出し合っていくことが必要

 夏の甲子園を目指す地方大会が各地で開幕した。一方で、熱中症などの懸念は年々強まっている。日本高野連は5月30日と6月6日に、7イニング制についての意見交換会を開催。大阪桐蔭・西谷浩一監督や仙台育英・須江航監督ら指導者のほか医学関係者や学者も参加した。「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」は昨年12月、2028年選抜大会をめどに導入が望ましいという最終報告書を出したが、アンケートでは加盟校の約7割が反対という数字も。溝を埋めるための試行錯誤が続いている。

  ◇  ◇

 意見交換会は決して「7イニング制」か「9イニング制」かの二項対立ではなかった。それぞれが高校野球の未来を考え、意見が交わされていた。

 7イニング制は熱中症対策だけでなく、教員らの働き方改革も目的とされている。栗山CBOが話していたのは「社会からどう見られるのか」ということ。注目度が高い高校野球は社会にメッセージを与えることもできる。だからこそ、時代に合わせていくことも求められるのかもしれない。

 一方で、西谷監督の「脳みそがちぎれるくらいは考えられていない」という言葉も印象的だった。9イニングで行うためにまだできることはあるのではないかという現場の思いだ。全員が納得する結論を導くのは難しいかもしれないが、このまま7イニング制を推し進めるのではなく、議論を続け、知恵を出し合っていくことが必要なのではないかと感じた。(デイリースポーツ・アマチュア野球担当・山村菜々子)

 ▽7イニング制議論の主な経緯

 ◆2024年8月 日本高野連が「高校野球7イニング制に関するワーキンググループ」設置を発表。

 ◆25年1月 大阪市内で「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」第1回開催。DH制の導入について検討。

 ◆同2月 滋賀県で開催の国民スポーツ大会高等学校野球競技(硬式、軟式)で7イニング制導入を決定。

 ◆同12月 高野連理事会で7イニング制の導入について話し合ったが結論は出ず。「-高校野球の諸課題検討会議」から「28年からの導入が望ましい」「大会に同一校から複数チーム参加のプラン」などの報告書。

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