復活見えた?巨人・田中将が今季3勝 “育ての親”佐藤義則氏が感じる「変化」と「課題」
巨人・田中将が1日の阪神戦(甲子園)で日米通算203勝目を挙げた。昨季、巨人に移籍し、苦しみながらも日米通算200勝を達成。37歳となった今季は開幕から先発ローテーションに入って、ここまで3勝を挙げている(7日現在)。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏が楽天コーチ時代の教え子でもある田中将の“変化”について語った。
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一言でいうなら、今季の投球を見ていると“技巧派”になったというのが印象。ストレートもまだ145、6キロ出てはいるんだけど、それ以上にいろんな変化球を駆使して打たせて取る投球に徹している。丁寧にコースを突き、相手のタイミングを外したりして工夫しながらの投球。それが今のところ、うまくいって白星もついてきている。
昨年200勝を達成したことで、余計なプレッシャーから解放されたことも大きいだろう。今年はキャンプから順調に調整も進んでいたようだし、いいコンディションを維持して開幕を迎えられたことが良かった。
ただ、変化球主体の投球はコースに決まっているときはいいが、調子が悪いと球が緩い分、やはり打たれやすい。田中もこないだの阪神戦は制球に苦しんだ。大事にいこうとしてコースを狙いすぎて四球を与えてしまうケースが目についた。早めに追い込んで難しい球を打たせる投球ができればいいのだが、後手後手に回ってしまうと、なかなか抑えきれない。
ただ、以前より変化球の割合が増えてきたとはいえ、やはり基本となるのは真っすぐだ。今の田中の投球を見ていて感じるのは、確かにスピードは145、6キロは出ているんだけど、投げる馬力がなくなってきているというか、もう少し強い真っすぐを投げようという意識を持ってもいいじゃないかということ。本人の中で強い真っすぐへのこだわりが少し薄れつつあるように感じる。
37歳でベテランの域に入ったといえ、田中は体もごっついし、まだまだ速い球を投げられるんじゃないかと思う。試合では7、8割で抑え気味に投げるとしても、普段の練習では腕をしっかり振って、全力で強い球を投げておく練習をしないといけない。でないと、いざ試合でピンチになって速い球で勝負しようとしても、そう簡単には投げられない。もちろん本人もそのことは十分に分かっているとは思うが。
あれだけのポテンシャルのある投手だから、まだまだ勝ち星を伸ばしていけると思う。1年でも長く、1勝でも多く積み重ねていくためにも、真っすぐへのこだわりがカギを握っている。
