ソフトバンク・周東 自身の将来像「理想は秋山翔吾さん」 今年の自分を語るなら「けが」 優勝手記

 「西武1-4ソフトバンク」(27日、ベルーナドーム)

 リーグ連覇にリードオフマンとして貢献したソフトバンクの周東佑京内野手(29)が、特別手記を寄せた。球団記録に並ぶ開幕から19試合連続安打を放ち、リーグトップの盗塁数をマーク。膝や腰などけがで苦しんだ胸の内やレギュラーとして定着したことで見えてきた将来像など、本音を明かした。

  ◇  ◇

 喜びを分かち合えてよかった。今年の優勝はポジションを取ろうと死に物狂いだった若い選手が力を出したからこそ。(野村)勇がよく数字を戻したし、(柳町)達(の存在)がでかい。個人的な充実感は50%かな。

 今年の自分を語るなら、もう「けが」。一つやってまた一つ。多すぎて情けない。18日には背中に死球を受けた。登録抹消になっていたら『もうこのシーズンはいいかな』と思っていた。だから監督が残してくれてありがたかった。早く治そうと、両膝に続いて背中に今年3回目のPRP注射を打った。痛すぎて息ができなかった。もう一生打ちたくない。腰にも数えられないくらいブロック注射も打った。

 チームは5月に最下位になって、すごくきつかった。内心は「まじでけが人、何してるの」と思った。近藤さんとかギータ(柳田)さんたちがいれば、こんなことにはなってなかったのに、と。でも、いないから弱いと思われるのもしゃく。だから、取材では「まだ今の時期でしょ」とあえて言った。選手会長の僕が言ったことが、チームの考えていることにもなるとも思っていたから。この2年で会長として人間として成長できた。

 打撃を振り返れば、自信になる1年になった。(球団記録に並ぶ)開幕から19試合連続安打。本気で最多安打を取りたいと思った。だけど4月23日に死球を受けて右すね骨折で諦めた。腫れを引かせようとなんでもやったけど変わらなかった。

 目の前のことで必死で試合に出られるかどうかだった頃から、試合に出て数字が出せるようになりキャリアについても考えられるようになった。いずれ年々(速く)走れなくなっていく。それなら打てば残れる。やっぱり(打率)3割打ちたい。理想は(広島の)秋山翔吾さん。3割打って10本塁打くらい。監督には「3割打ってから」と言われているけど。(笑)

 あと今の時代、古いと言われるかもだけど、143試合フルで出たい。無理しないようにというなら出ない方がいい。無理してでも出るのが責任感ある1軍選手だから。去年の決起集会で常勝軍団ではないと話した。常勝軍団かと言われれば、まだだと思う。今季日本一になって、その一歩になればいいかな。

 ◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)1996年2月10日生まれ。群馬県出身。群馬・東農大二高から東農大北海道オホーツクに進み、17年度ドラフトでソフトバンクに育成2位で入団。1年目にウエスタン・リーグ最多の27盗塁を記録。19年に支配下登録され、20年にはプロ野球記録となる13試合連続盗塁をマークするなど盗塁王を獲得。昨季は3度目の盗塁王に輝いた。日本代表として19年のプレミア12、23年のWBCに出場。180センチ、71キロ。

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