山田裕貴の父、元中日・山田和利さん死去、60歳「父に近づきたかった」野球少年時代、甲子園で涙止まらず、「自分で決めた」俳優の道に

 俳優・山田裕貴(34)の父で、中日、広島で活躍した山田和利さんが亡くなった。60歳。山田が自身のXで26日、公表した。4年前にがんを患い闘病していたが、本人の意向で公表していなかったという。山田は父の背中を追い、少年時代、野球選手を夢見ていた。

 東邦野球部OBで、中日、広島でプレーし、広島の二軍内野守備・走塁コーチなども務めた和利さん。「テレビで父の姿を見てかっこいいなー」と思った山田は小3から野球を始めた。強豪チームに所属していたが、レギュラーにはなれず、中3までで野球をやめた。

 「やっぱりプロ野球選手である父を意識してしまって、プロ野球選手の息子、って看板を重く感じてて。でもやんなきゃ、やんなきゃ、って(思って)。ふと我に返った時に、あれ、これは俺の人生を生きてるのか?父親を追いかけてるのか?って分かんなくなっちゃって」(21年5月のテレビ出演時)。

 高校は父の母校で、名門・東邦高に進んだが、野球部には入らず。高校時代、東邦が甲子園に出場し、観客席で応援したが、「僕は野球やめて自分で人生諦めて何やってるんだ、って。サイレン鳴ってる時から涙が止まんなくなっちゃって。次にやる、って決めたことは死ぬまでやろう、と思ったのが、このお仕事(俳優)だった」と語っていた。

 23年にテレビに出演した際は、野球を選んだことに「父に近づきたかったのかな。ものすごく寂しかったんですよ、きっと。子供のころ。(父は)シーズン始まったら3分の1以上は家にいない。負けて帰ってきたらどう話しかけていいか分からない。『野球教えて』の一言すらも言えなかった。(父は)寡黙で厳しかった」と振り返り、「(でも)小中高ってずっと全部父親を追ってた」と話した。

 寡黙な父から言われていたのは「自分で決めたことは最後までやり続けろ」。甲子園のスタンドでその言葉が胸に刺さり、涙が止まらなかった山田は、自分で決めた道(俳優)を突き進んでいる。

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