「夏の東洋」復活 東洋大姫路14年ぶり夏1勝 「クーリングタイム」の“喝”で岡田監督は自身7連勝

 試合に勝利し駆け出す東洋大姫路ナイン(撮影・石井剣太郎)
 試合に勝利し笑顔を見せる岡田監督(中央)
 1回、白鳥は先制となる適時打を放つ
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 「全国高校野球選手権・1回戦、東洋大姫路5-3済美」(8日、甲子園球場)

 1回戦で東洋大姫路が済美を5-3で破り、2011年以来14年ぶりの夏の甲子園で勝利を挙げた。22年に母校の指揮官に就任した岡田龍生監督(64)は、履正社を全国制覇に導いた2019年以来となる夏の甲子園で自身7連勝となった。元阪神・桧山進次郎氏を名前の由来に持つ、白鳥翔哉真(ひやま)外野手(3年)が2安打2打点で打線をけん引した。

 灼熱(しゃくねつ)の暑さすらも東洋大姫路・岡田監督にとっては心地よかった。甲子園に流れる校歌が“夏の東洋”復活を印象づける。母校が手にした久しぶりの夏白星は、指揮官にとっても特別なものとなった。

 「何とか夏(の甲子園で勝つ)という気持ちで(監督を)引き受けた。本当にOBも喜んでくれていると思いますし、ちょっとホッとしている感じです」

 初回から先制点を奪うも二回に逆転を許す。二回には再逆転したが、流れをつかみきれない。捉えた当たりはことごとく相手野手の正面を突き、五回まで1点リードのまま試合が進んだ。ナインたちにとっては初めての夏の甲子園で指揮官は余分な力みを察知。五回終了後に休憩する「クーリングタイム」ですかさず“喝”を入れた。

 「燃えているけど頭は冷静に。気持ちをすっと落とすというか。そこら辺が欠けていたので」

 緊張で肩が上がる選手たちに、丹田に力を入れるように改めて指導。自然体に戻った打線は、同点の七回に2適時打が飛び出し、指揮官は履正社で全国制覇した2019年に続いて夏の甲子園で自身7連勝を遂げた。

 強打の“岡田野球”を体現したのが白鳥。父・一馬さんが、元阪神の代打の神様・桧山氏のファンだったことから翔哉真(ひやま)と名付けた。「父がすごい左中間の打球が好きだったと言っていた。泥くさく打てた」と1点リードの七回1死二塁は“本家”ばりの華麗な流し打ちで左前適時打をマーク。甲子園に響く桧山の応援歌を背に2安打2打点と躍動した。

 “夏の東洋”の宿命を背負って高校時代は汗を流した岡田監督。1年時だった1977年夏は先輩たちの同校初の全国優勝を間近で見届けた。「『春はあかんかっても夏や』と徹底的に鍛えられた」と夏の勝利への執念は誰よりも強い。「僕が帰ってきた時には、“夏の東洋”という言葉はあまりなかった。1つでも勝って東洋の名前を知ってもらわないと。宣伝します」。再び「夏の甲子園に東洋あり」と言わしめる。

 ◆岡田龍生(おかだ・たつお)1961年5月18日生まれ、64歳。大阪市出身。東洋大姫路、日体大で主将を務め、卒業後は鷺宮製作所で1年間プレー。1985年から桜宮でコーチを務め、87年に履正社の監督に就任。同校を春夏通算13度の甲子園出場に導き、2014、17年春に準優勝、19年夏に初優勝へ導く。22年に東洋大姫路の監督に就任。保健体育科教諭。

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