健大高崎 昨夏王者・京都国際といきなり激突 プロ注目大会No.1右腕・石垣、目標160キロへ「いけるかなと思います」
「全国高校野球選手権・組み合わせ抽選会」(3日、大阪市内)
第107回全国高校野球選手権大会(5日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が3日、大阪市内で行われ、昨春センバツ覇者の健大高崎が大会8日目の第1試合で昨夏王者の京都国際と対戦することが決まった。青柳博文監督(53)はV校対決を制するべく「投手陣の総動員」を宣言。中心となる、今秋ドラフト1位候補の最速158キロ右腕・石垣元気投手(3年)は目標に掲げ続けてきた聖地での160キロ記録へ自信をのぞかせた。
場内のどよめきが一層大きくなった。先に日程が決まっていた健大高崎のプラカードの隣に並んだのは、夏連覇を狙う京都国際。昨年の春夏王者がいきなり激突する大会屈指の好カードに驚きの声が上がった。青柳監督は「できれば、やりたくなかったですね」と苦笑い。全国屈指の投手陣を抱える中で「全員つぎ込むつもりで、総動員で守り切りたい」と話した。
核となるのが石垣元だ。4強入りした今春センバツでは大会直前に左脇腹を故障するアクシデントがありながらも、準々決勝で大会新記録の155キロをマーク。今夏の群馬大会では2試合に救援し、決勝は4回完全投球で延長十一回タイブレークに及んだ激戦を制し、名実ともにエースとなって聖地へ戻ってきた。
この日は最終日となった甲子園練習に登場。直球を中心に投じて久々のマウンドを確認し「いるだけで楽しい、ワクワクする球場だと改めて思いました。投げやすい」と好感触を得た。かねて「甲子園で160キロ」を掲げてきた中で「試合を重ねていく内に慣れていくと思うので、いけるかなと思います」と夏の記録更新へも意欲十分だ。
指揮官は右腕の起用について「先発も抑えもできるので見極めて使いたい」と言及。今春センバツで好投した144キロ左腕・下重賢慎投手(3年)やトミー・ジョン手術から復活した昨春V腕・佐藤龍月投手(3年)ら豊富な投手陣が控えるだけに“鉄壁リレー”で難敵を封じるプランだ。
京都国際とは3月に練習試合で戦った経験がある。好投手の西村から主将・加藤大成内野手(3年)が3ランを放つなど勝利。加藤は「イメージ的には良い」としつつ「春と夏では違うので、そのイメージは消して準備したい」と気を引き締めた。指揮官も「ウチと似た野球だと思いますから、エラーとか四球を出した方が負ける」とあくまでも守り勝つ構えだ。
「最後の大会になるので、日本一で終わりたい」と石垣元。2回戦で涙を飲んだ昨夏の記憶を塗り替えるべく、強敵撃破で弾みをつける。





