天理 智弁学園破って3年ぶり夏甲子園 エース松村が投打で貢献 先発五回途中1失点「僕が取られた点」取り返す逆転3ラン
「高校野球奈良大会・決勝、天理3-2智弁学園」(28日、さとやくスタジアム)
奈良大会の決勝では天理が智弁学園を3-2で下し、3年ぶり30度目となる夏の甲子園出場を決めた。天理先発の松村晃大投手(3年)は1点を追う二回に逆転3ラン。投げては4回0/3を1失点と投打で勝利に貢献した。東東京大会では昨夏甲子園準優勝の関東第一が岩倉に勝利し、2年連続10度目の出場を決めた。
決勝では9年ぶり、10度目の対戦となった奈良の両雄。過去、天理5勝、智弁学園4勝と大一番での戦績も互角。3年連続聖地を目指す智弁学園に立ちはだかったのが、松村だった。先発した初回、2安打され1点の先制を許した。しかし直後、二回1死二、三塁で打席が巡ってきた。
「僕が取られた点だったから、味方がつくってくれたチャンスで何とかしたかった」と松村。「打力は群を抜いていた」とは藤原忠理監督(59)。「思い切って振ってこい!」と送り出す。すると0-1から「抜いた球が甘く入ってきて」これを強振。打った瞬間、自然とガッツポーズが飛び出す完璧な当たりが左翼フェンスを越えていった。大会28号、自身高校通算5本目となる、逆転3ランだ。
投げては五回、先頭打者に安打を許しリリーフを仰ぐまで、初回の1失点で智弁学園の強力打線の反撃をしのぐ。そして藤原監督が対策を練ってきた「野手をリリーフに送るのではなく、ブルペンでしっかり調子を確認して」という豊富な投手陣から、いずれも2年生の橋本桜佑、長尾亮大両投手につなぎ、最後は1点差で逃げ切った。
右の本格派だったが、昨年11月、下手投げに転向。「うちは絶対エースはいない。甲子園でもつないでいくと思います」と松村。チームのため、私心を捨てたエースに神様がくれた贈り物。それが殊勲の一発だった。
◆松村 晃大(まつむら・こうた)2008年1月30日生まれ、17歳。大阪府岸和田市出身。177センチ、78キロ。右投げ右打ち。小学校時代はソフトボール。岸和田市・久米田中に進み、大阪和泉ボーイズ(硬式)で野球を始める。昨秋、オーバースローからアンダースローに転向。球種は直球、スライダー、チェンジアップ。




