広島大会 崇徳は半世紀ぶりの夏ならず…九回2死から追いつかれ延長タイブレークで力尽きる エースは号泣もスタンドから温かい拍手

 決勝で広陵に敗れ、涙を流す崇徳ナイン(撮影・市尻達拡)
 タイブレークに備える崇徳ナイン
 銀メダルを胸に悔し涙を流しながら行進する崇徳ナイン(撮影・市尻達拡)
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 「高校野球広島大会・決勝、広陵2-1崇徳」(26日、電光石火きんさいスタジアム三次)

 崇徳が広陵に逆転負けを喫し、49年ぶり3度目の夏の甲子園出場はならなかった。

 九回2死から追いつかれて延長戦へ突入したゲーム。無死満塁から三塁・小林の好プレー、さらに左翼手・中原の好返球で、最少失点で切り抜けた。その裏、山根が犠打を決めて1死二、三塁と好機を広げたが、あと一本が出なかった。

 試合は崇徳・徳丸凜空投手(2年)と広陵・堀田昴佑投手(3年)の両先発の投手戦となった。均衡が破れたのは両軍無得点の七回だ。崇徳の先頭、松村皇成内野手(1年)が右翼線への二塁打で出塁。続く新村瑠聖捕手(2年)のバントが安打となり、無死一、三塁とすると4番・中島の中犠飛で先制に成功した。

 しかし追加点が奪えず、九回2死二塁から徳丸が左越えの適時二塁打を浴びて試合は振り出しに。なおも2死二塁から右前打を浴びたが、右翼手の好返球で勝ち越しは許さなかった。

 連覇中の王者に対し、懸命に戦い抜いた崇徳ナイン。ゲームセットが告げられると、選手達の目から涙があふれた。130球の熱投を見せた徳丸はベンチ前で泣き崩れた。それでも高校野球ファンの心を揺さぶる激闘に、スタンドからは惜しみない温かい拍手が送られた。

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