東洋大姫路・高畑 豪快アーチで“スミ1”勝利 ボディビルダー級のハードトレで体重10キロ増 明石商破って8強入り
「高校野球兵庫大会・5回戦、東洋大姫路1-0明石商」(22日、ほっともっとフィールド神戸)
高々と舞い上がった白球を見つめ、東洋大姫路の3番・高畑知季内野手(3年)は拳を突き上げた。身長168センチの好打者が豪快アーチで“スミ1”勝利をもたらした。
初回2死。追い込まれながらも狙い澄ましたように内角直球を振り抜いた。「決め球はインコースのストレートが多い。ここで来るかなと」。打球は左翼スタンド中段に突き刺さる高校通算5本目の先制&決勝ソロ。三木との4回戦でノーヒットノーランを達成した明石商の左腕・石原大暉投手(3年)から値千金の一発を放って8強入りに導いた。
昨秋までは下位打線で守備を売りにしていた選手。クリーンアップを担うまで覚醒を遂げたきっかけは、冬場のボディービルダー級のハードトレーニングにあった。主将の渡辺拓雲外野手(3年)とコンビを組んでベンチプレスなどのウエートトレを2日に1度のペースで実施。筋肥大に最も効果的とされる8回×3セットの中で限界まで筋肉をいじめ抜いた。
体重は約10キロ増加し、ユニホームがきつくなるほど胸板は厚みを増した。岡田龍生監督(64)も「去年から一番伸びた選手。インボディー(体成分分析装置)の数値も一番高いくらい」と称賛するほど、高畑の肉体は筋骨隆々と化した。
「夏は打たないと勝てない」と高畑。これで新チーム結成後、県内無敗の17連勝。鍛錬の証しが詰まったその筋肉でチームを頂点までけん引する。




