DeNA・藤浪 阪神・佐藤輝は「リーグで今一番」真っ向勝負熱望 甲子園で登板「ブーイングだけされなければいいな」

 入団会見でマフラータオルを掲げる藤浪(撮影・金田祐二)
 ブルーネクタイで出席する藤浪
 紅白戦で藤浪からホームランを打つ佐藤輝=2022年2月5日
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 マリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となり、DeNA入りが決まった元阪神・藤浪晋太郎投手(31)が18日、神奈川・横浜市内の球団事務所で行われた入団会見に出席した。藤浪は、最も対戦したい打者に阪神時代のチームメート、佐藤輝明内野手(26)を挙げ、真っ向勝負を宣言。甲子園での登板にも思いを巡らせ「ブーイングだけされなければいいな」と虎党に呼びかけた。

 胸にはベイスターズカラーのブルーのネクタイ。「心機一転頑張ろうと思っていますし、少しでもチームに貢献できたらと思っています」。藤浪は、持ち前の明瞭な語り口で新天地での意気込みを語った。

 6月17日に自由契約となり、行き先を模索。「オファーをいただいた中で一番熱を持って、藤浪晋太郎という選手が必要だというお言葉をいただいた。その情熱に応えたかった」とDeNA入りを決断した経緯について説明した。「タイガースからはオファーはなかった」と古巣から声がかからなかったことを明かしたが、求められた働き場所に飛び込むことを決意した。

 2022年以来、3年ぶりの日本球界復帰だ。最も対戦したい打者を問われると「阪神の佐藤輝明選手」と回答。2年間チームメートだった佐藤輝だが「リーグで今おそらく一番のバッターでしょうし、一番魅力的なバッターだと自分は感じている」とその成長ぶりに目を見張っている。互いに経験を深め、「秘策は特にないですが、余裕があれば力勝負ができればいいなと思います」と真っ向勝負を誓った。

 古巣への思いも巡らせた。「2、3年前まで味方だった選手が敵になるわけで。もちろん全力で抑えにいきたいなと思います」。汗の染み込んだ甲子園での登板も待ち望む。「好きな球場のひとつでもあるので、自分個人としてはすごい楽しみ。ブーイングだけされなければいいなという感じです」と苦笑を浮かべながら覚悟を口にした。

 リリースされてからは、自身の代理人のスコット・ボラス氏の事務所が所有する米カリフォルニアの練習施設で体を動かし、ブルペンでの投げ込みも行ってきた。今後、1カ月ほど離れている実戦の感覚を取り戻し、早期の1軍合流を目指す。

 背番号は16日に発表された「27」。先発も中継ぎもこなせ、起用は三浦監督との話し合いなどで決まるが「チームの事情によって、両方できればいいなと思います」と藤浪。現在チームは3位で、首位阪神とは9・5差。「まだまだ優勝狙える位置だと思いますし、本気で優勝を目指してそこのひとつのピースになれるように頑張っていきたい」。古巣を猛追し、ハマの救世主となる。

 ◆佐藤輝、紅白戦で藤浪からホームラン 2022年2月5日、阪神の宜野座キャンプで行われた紅白戦。紅組の4番・佐藤輝は二回に先頭打者で白組先発の藤浪と対戦した。カウント3-2からファウルで4球粘った佐藤輝は、10球目の外角高めの直球をとらえて左翼スタンドへ会心の一撃。1年前の紅白戦では藤浪に空振り三振を喫したが、確かな成長ぶりをアピールした。

 ◇藤浪 晋太郎(ふじなみ・しんたろう)1994年4月12日生まれ、31歳。大阪府出身。198センチ、101キロ。右投げ右打ち。投手。大阪桐蔭高から12年度ドラフト1位で阪神入団。13年4月14日・DeNA戦(甲子園)でプロ初勝利を挙げた。15年に最多奪三振のタイトルを獲得。17年にはWBC日本代表に選出された。22年オフにポスティングシステムでMLB挑戦を表明、アスレチックスと契約を結んだ。23年7月にオリオールズへ移籍。24年はメッツ、25年はマリナーズと契約した。

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