龍谷大平安がコールド発進 かつて甲子園沸かせた川口監督が夏初采配 7年ぶりの夏へ「つかめる位置いる」

 校歌を歌う龍谷大平安ナイン
 ベンチで指揮を執る川口監督
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 「高校野球京都大会・2回戦、龍谷大平安9-0京産大付」(13日、あやべ・日東精工スタジアム)

 京都大会は2回戦6試合が行われ、龍谷大平安が9-0で京産大付を七回コールドで下して初戦を突破した。不祥事によって前監督が退任し、4月に就任した元オリックスの川口知哉監督(45)が夏1勝を手にした。新体制で臨む名門が復権を目指す。沖縄大会では今春のセンバツ出場校同士の決勝で沖縄尚学がエナジックスポーツに9-1で勝ち、全国のトップを切って2年ぶり11度目の甲子園出場を決めた。

 龍谷大平安・川口監督はベンチでじっとナインの躍動を見つめた。名門の威厳を見せつけるかのような試合運びで相手を圧倒。胸につづられる「HEIAN」の文字に貫禄が漂った。

 初回から1死一塁で高田唯斗内野手(3年)が左翼フェンスを越える2ランを放つなど一挙4得点。8点リードの六回は先頭の4番・上田愛輝捕手(3年)が左翼へソロを放った。「高望みしないように。自分のスイングをしましょうと」と川口監督が打線の手綱を握って11安打9得点の猛攻を見せた。

 甲子園の“味”を知る指揮官がナインにプライドを宿した。夏の甲子園は2018年から遠ざかり、最後に甲子園に出場したのは23年春。歴代最多の春夏76回の甲子園出場を誇る名門でありながら、今の選手は聖地を「夢の舞台」と口にしていたという。

 府大会開幕後にミーティングを開き、指揮官は改めて甲子園の魅力を説いた。「甲子園って自分にとっても今後の人生にとっても良いことしか起こらない。自分たちがいけば夢ではなくなる」。3年時に主将、エース、4番を担ってセンバツ8強、夏の甲子園準Vを経験し、オリックスにドラフト1位で入団。自身が人生を変えた舞台であるからこそ、教え子たちにもその景色を見てほしいと願う。

 「本気でつかめる位置にいる」。7年ぶりの夏の甲子園は夢ではない。川口監督の指揮の下、強い平安が息を吹き返す。

 ◆川口 知哉(かわぐち・ともや)1979年8月25日生まれ、45歳。京都府出身。平安3年時は左投げ左打ちのエースで4番、主将でセンバツ8強、選手権準優勝。1997年度ドラフト1位でオリックス入団。実働3年で通算9試合0勝1敗、防御率3・75。04年引退。10年に開幕した女子プロ野球・京都などのコーチ、監督を歴任。21年5月に学生野球資格回復。22年から母校のコーチとなり今年4月に監督就任。

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