神港学園が震災30年星 衣笠主将OBで聖地出場の父に続く「先輩たちが受け継いできたことをつないでいく」
「高校野球兵庫大会・2回戦、神港学園3-0星陵」(10日、姫路ウインク球場)
今年は1995年の阪神・淡路大震災から30年。同年センバツで8強入りした神港学園が初戦を突破した。先発の寺田逸太投手(3年)が8回4安打無失点で、打線は1点リードの九回に2本の適時打で突き放して勝利。節目の夏の一歩を踏み出した。
「2番・三塁」の主将、衣笠善内野手(3年)の父でOBの純さん(47)は2年生だった95年センバツでベンチ入りし、96年夏は主将として甲子園に出場。神戸市東灘区の自宅で被災し、避難生活も経験した。衣笠は父から当時の話を聞き「先輩たちが受け継いできたことをつないでいくことが仕事」と使命を背負う。
同校は20年以上、震災発生日の1月17日に神戸市内で行われる追悼イベント「1・17のつどい」にボランティアで参加。ナインは祈りをささげて涙を流す遺族の姿を目にした。北原直也監督(45)は「ご遺族の方の気持ちを大切にしてやっていこう」と選手に説いてきた。被災から復興に携わってきた神港学園が、節目の年での甲子園出場に突き進む。





