今秋ドラフト上位候補、青学大・中西 7回1安打0封 雨順延も「難しさはなかった」 阪神スカウト10人視察

 笑顔でポーズを決める中西(撮影・佐々木彰尚)
 奈良学園大打線を相手に好投する青学大・中西(撮影・佐々木彰尚)
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 「全日本大学野球選手権・2回戦、青学大5-0奈良学園大」(12日、神宮球場)

 2回戦4試合が行われ、青学大が奈良学園大に完封勝利で初戦を突破した。今秋ドラフト上位候補の中西聖輝投手(4年・智弁和歌山)が7回を1安打無失点。史上初の大会3連覇に向けて上々発進となった。北海学園大は仏教大を下し67年ぶりの大会2勝目。西南学院大は初の大会2勝で、東北福祉大も準々決勝に進出した。関西5連盟は7年ぶりに全チームが2回戦までで姿を消した。

 心は熱く、頭は冷静に。笑顔も時折見せながら、中西が仁王立ちだ。史上初の快記録がかかる王者の貫禄を見せた。

 「2日間延びての初戦だったので、チームとして入りにくさや焦りみたいなのはありました」

 雨天による日程変更で、ようやく巡ってきた出番。ただ「僕自身は難しさはなかった」といつも通りに腕を振った。

 課題とする立ち上がりが唯一のピンチだった。初回1死から左前打を許すと、失策がからみ一、二塁。それでも「自分のボールを信じて投げるだけでした」と後続を打ち取り無失点に封じた。続く二回はフォークを決め球に3者連続空振り三振を奪うと、以降も圧巻だ。最速151キロを記録した直球とキレのある変化球で、終わってみれば被安打1、無死四球で7つのゼロを並べた。

 4冠を達成した昨年もエース格として奮闘。最上級生として戻った全国舞台に「球速が少し上がった分、ファウルになったり空振りになったりがある。首を振って真っすぐを投げることができている」と手応えを実感する。140キロ中盤だった直球はコンスタントに150キロ前後を記録するまでに成長。10人体制で視察した阪神の吉野スカウトは「リーグ戦と変わらず良い。直球も力が強く、フォークで空振りが取れている」と評価した。

 「東都の代表として出ている以上、涙を流して終わりたくない」と右腕。前人未到の3連覇へ、誇りを持って戦う。

 ◆中西 聖輝(なかにし・まさき)2003年12月18日生まれ、21歳。奈良県出身。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。投手。小1から「KGヒーローズ」で野球を始め、光陽中時代は橿原磯城シニアでプレー。智弁和歌山では1年春からベンチ入りし、2年秋からエース。青学大では2年春にリーグ戦デビューし、3年秋には最優秀投手とベストナインを受賞。

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