「中日４－３ロッテ」（７日、バンテリンドーム）

　中日が敗色濃厚の九回２死無走者からの逆転サヨナラ勝ちを飾った。

　先頭のボスラーが空振り三振、続く代打・山本が右飛に倒れた２死から大島が今季初猛打賞となる左前打で出塁。続く代打・ブライトが死球を受けた後、代打・石川昂が１点差に迫る中前適時打。３連続代打となる石橋が四球を選んだ２死満塁から岡林が同点の右前適時打でつなぐと、最後は田中がサヨナラの押し出し四球を選んだ。

　フルカウントから値千金の押し出し四球を選んだ田中はバットを放り投げ、一塁ベンチの井上監督も破顔してコーチ陣とハイタッチを交わした。九回に代打４人を送り込む究極の井上タクトが結実し、今季２度目のサヨナラ勝ちを導いた。

　石川昂は「最高にうれしいです」と歓喜。岡林は「バットが折れてたんで、折れたバットを見てて、打球がどこに行ったのかは見てなかったです」とし、サヨナラ打にならなかったことについては「セカンドランナーが昂弥（石川）だったんで、１００％無理だと思ってました」と話すと、スタンドは爆笑に包まれた。

　３ボールからフルカウントとなり、押し出し四球を選んだ田中は「８０％ぐらいフォアボールを願ってたんで、その願いが通じたのかなと思います」とプロ入り初の“サヨナラ打”を喜んだ。