中日 ドラフト1位・金丸夢斗の初球152キロに本拠地どよめく プロ初先発で衝撃の1球 6回2失点、8奪三振で降板
「中日-DeNA」(5日、バンテリンドーム)
中日のドラフト1位・金丸夢斗投手がプロ初先発のマウンドに上がり、初球に152キロを計測。本拠地をどよめかせると、鮮やかに初回を三者凡退で立ち上がった。最終的に6回2失点、8奪三振で降板。打線の援護無く初勝利を逃したが、大器の片鱗を示した。
緊張の面持ちで投球練習を行った金丸。初球、桑原に投じた内角直球が152キロを計測した。スタンドがどよめきと拍手に包まれると、2球目も150キロを計測。カウント1-2から内角低めのスライダーで遊ゴロに打ち取り、最初のアウトを奪った。続く牧にも151キロから入り2球で追い込むと、最後は高め150キロで空振り三振。度会は初球の152キロで差し込んで左飛に打ち取り、三者凡退に抑えた。
二回はオースティンに対して緩急を使い、丁寧に勝負を進めたが最後は低めの直球がわずかに外れて四球。セットポジションに変わったが、蝦名を150キロのクロスファイアで見逃し三振。1死から三森には一、二塁間を破られ右前打を許した。1死一、二塁となり、山本には3ボールとカウント不利になったが、ストレートを信じてフルカウントまで持ち込んだ。最後は内角直球で三ゴロ併殺打に仕留め、鮮やかにピンチを脱出した。
三回は変化球を修正して林からカウントを奪い、149キロのストレートで空振り三振。ケイは3球三振に仕留め、桑原も2球で追い込み内角直球で遊ゴロに打ち取ったかに思われたが、ロドリゲスが一塁へ痛恨の悪送球。内野安打と失策が記録され2イニング連続で得点圏に走者を背負ったが、牧を内角147キロで二ゴロに仕留めた。
直後に女房役の木下が左翼席へ先制ソロ。1点の援護をもらった四回は中軸との勝負で度会を変化球で二ゴロに打ち取った。オースティンは四球、蝦名の投ゴロはグラブを差し出すも捕球できず中前打。三森にも右前打を浴びて1死満塁と絶体絶命のピンチを作った。
ここで山井投手コーチがマウンドへ。山本には内角直球を詰まりながらも左前に運ばれ、逆転タイムリーとなった。プロ初失点を喫したが林は空振り三振。ケイも変化球で三振に仕留め、最小限の傷口にとどめた。
五回も続投し先頭の桑原を右飛に打ち取り、続く牧は内角直球で二ゴロ。度会も一ゴロに仕留め、初回以来の三者凡退に切った。六回はオースティンを直球で差し込み右飛に仕留め、後続を連続三振。8奪三振を奪い、6回2失点でクオリティースタートを達成した。
直後に回ってきた打席で代打を送られて降板。ベンチでは井上監督と熱心に言葉をかわすシーンもあった。
4球団競合の黄金左腕は今季、ウエスタンで4試合に先発し、1勝0敗、防御率1・29。4月26日の阪神戦では6回無失点に抑えていた。