日本ハム・金村完封 「インコース使わないと」新庄監督の金言で強力オリックス打線に雪辱
「オリックス0-2日本ハム」(20日、京セラドーム大阪)
日本ハム・金村があれよあれよという間に、スコアボードに九つの0を並べ切った。相手はこの試合まで12球団トップのチーム打率・298を誇ったオリックス。首位に立つ強力打線をたった1人でねじ伏せた。
「絶対にやり返すという強い気持ちで挑みました」
初回は7球連続ボールを投じるなど不安定な立ち上がり。相手先発がエースの宮城であり「1点取られたら厳しい試合になる」と力みが生じた。1死一、二塁のピンチを遊ゴロ併殺で切り抜けると一転、二回以降はテンポを取り戻し、五回まで球数はわずか57球。最後まで勢いは止まらず、5安打無失点で今季2度目の完封勝利を挙げた。
試合前に新庄監督から授かった金言が効いた。今カード初戦、先発した北山は6回1/3を6安打1失点ながらも外角一辺倒の投球でオリックス打線に捉えられた。「金村君にはインコースを打たれてもいいから使わないといけないよと。幅を広げようと話をして」と指揮官。金村は助言通り、巧みに内角球をちりばめて相手に的を絞らせず。奪った三振はわずか四つながらも凡打の山を築いて試合を支配した。
5日・オリックス戦(エスコン)では先発して4回5失点でKO。「今日勝つと負けるではだいぶ違うなと自分でも感じていた」と首位攻防戦のマウンドで借りを返した。敵地で勝ち越して首位とはわずか1ゲーム差。この勢いのままに白星を積み重ねていく。