DeNA・バウアー 「Why?」復帰後実戦初登板でいきなり劇場 ボーク判定で審判に猛抗議、試合中断で球場騒然
「オープン戦、オリックス2-2DeNA」(9日、京セラドーム大阪)
DeNAへの復帰後、実戦初登板のマウンドで、いきなり“バウアー劇場”が幕を開けた。二回2死三塁、打者・西野への初球を投じた直後だった。審判からボークを宣告され1点を献上するや、判定を不服としたトレバー・バウアー投手は、両手を広げ「Why?」のポーズ。ジェスチャーを交えながら猛抗議し、球場は一時騒然とした。
「宣告されてから1分くらいイライラしていた」。投球を再開し投じた1球目は、この日最速の152キロ。「落ち着いて投げようと思った」と振り返ったが、思わず力が入った。予定の3回を5安打2失点(自責0)で投げ終え、「塁審の方から説明を受けたんですけど、なぜボークの指摘を受けたかについては、まだしっくりきていない」と率直な胸の内を漏らした。
責任審判の福家三塁塁審は場内アナウンスで「投球動作の変更」と告げた。当該場面で、バウアーはワインドアップモーションから投球しようとしたが、同塁審は「プレートの足の置き方が(左足がプレートより前にある)セットポジションの置き方だった。セットポジションからワインドアップに変えたと(判断した)」と説明。一方の右腕は「主審の方にワインドアップでいきますというふうに伝えて、主審の方はうなずいたように感じました」と訴えた。
MLBでは打者が打席に入る前に審判に申告すれば、セットポジションの状態からワインドアップで投球することが可能と明文化されているが、NPBに申告制のルールはなく、認識の齟齬(そご)が生じたようだ。
「プロキャリアを通じて、満塁の場面では必ずワインドアップで投げてきた。打者のタイミングをずらす手段がいろいろある」と自身の哲学を明かしたバウアー。今後、大原投手コーチは「どこまでがセーフティーゾーンか、ワインドアップとセットの定義をしっかり整理して次回に備えたい」と話し、対策を練る方針だ。





