ヤクルト人気マスコット、つば九郎の担当者が死去 球団発表「支えてきた社員スタッフが永眠いたしました」世相鋭く斬るフリップ芸、落合氏らとの交流など球団枠超えた人気
ヤクルトは19日、球団マスコットのつば九郎の担当者が亡くなったことを発表した。球団は「これまで、つば九郎を支えてきた社員スタッフが永眠いたしました。球団マスコットとして、ここまで育ててくれた功績に感謝と敬意を表します」と悼んだ。その上で「体調不良の発表以来、温かい励ましのお言葉をたくさん頂戴し、誠にありがとうございました」とファンへの感謝をつづった上で、「今後の活動については、しばらくの間休止となることをお知らせいたします」と説明した。
また、「皆さまにおかれましては、故人のプライバシーを尊重し、温かく見守りくださいますようお願い申し上げます」と、配慮を求めた。
球団は6日につば九郎が体調不良のため、活動休止を発表。出演予定だった4月中旬までのイベントを中止とし、オープン戦や公式戦でも当面の間、出演を見合わせることになったとしていた。SNSでは「つば九郎先生が早くよくなりますように」、「人気者だから疲れが出ちゃったのかな?ゆっくり休んでね」と心配の声が寄せられていた。
つば九郎は1994年4月9日に神宮球場でデビュー。愛くるしい見た目とは裏腹に舌鋒(ぜっぽう)鋭く世相や野球界を斬るフリップ芸で屈指の人気マスコットに。五回終了後に行われるヘルメットを空中で回転させてかぶることに挑戦する「空中くるりんぱ」も人気となったが、これまで成功はなかった。毎年の契約公開も反響を呼び、今季は1月28日に年俸6万円プラスヤクルト1000の飲み放題でサインしていた。その人気は球団の枠を超えて、日本プロ野球界でナンバー1といえるマスコットに。他球団の選手との交流や現役時代3度の3冠王に輝いた落合博満氏とのほっこりするやりとりなども話題となった。