「阿部監督としてもまさかと思ったはず」高木豊氏がソフトバンクの狙いを分析 甲斐の人的補償で巨人から28歳投手を獲得
DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者、高木豊氏が16日、YouTubeチャンネルを更新。ソフトバンクがFA移籍した甲斐拓也捕手の人的補償として獲得した伊藤優輔投手(28)について解説した。
高木氏は「金銭になるんじゃないかと思っていたら、人的ということで。阿部監督としてもまさかと思ったと思うけどね。伊藤を持っていくんだと。ほとんど実績がないからさ」と、驚きまじりに感想。伊藤について、「タイプとすればオーソドックス。綺麗なフォームで癖もない。持ち球も一般的な球を持っている」とうなずいた。
今季は先発候補としても期待されていたが、「ひとつ言えば、特徴がないといえばない。巨人は豊富にピッチャーをそろえてきた。(現役ドラフトで)田中瑛斗を取っている。そのピッチャーとかぶるからブロックできなかった。阿部監督も先発転向で期待していたと思うけどね、後輩だし」と語った。
伊藤は20年ドラフト4位でプロ入りし、右肘手術を経て復活。昨季は2軍の守護神も務め、40試合に登板して防御率1・29。1軍でも8登板で防御率1・04の成績を残した。
高木氏はソフトバンクの狙いについて、「ジャイアンツでの2軍での抑え、そういうのを見ての結果だと思う。失敗もない。(今オフは)先発候補を結構獲っている。中継ぎ陣で誰だとなると、伊藤とかもはまってくるかもしれない」と分析。「このくらいの実績しかない投手をとるのは、ソフトバンクは何かに期待している。このくらいの成績だと若い投手をとってもいい。それでも28歳の伊藤をとるのは思惑をしっかり持っている」と語った。
高木氏、阿部監督にとっては中大の後輩にもあたる。新天地での飛躍を期待し、「ソフトバンクは中継ぎ陣に困っているなというのはあったので、チャンスはあると思う」とエールを送った。