巨人・阿部監督 就任後初の会見拒否 投壊8失点&ミス続出…大敗ナインに無言のカツ
「巨人2-8中日」(23日、東京ドーム)
あふれ出る感情を言葉にするのは難しかった。敗戦を見届けた巨人・阿部監督は、ファンに向けたあいさつでも終始険しい表情のまま。監督就任後113試合目、初めて試合後の会見を拒否した。前カードの首位・広島戦で負け越し、「やり返す」と誓った翌日に投壊8失点で大敗。ナインに無言のメッセージで奮起を求めた。
試合は一方的な展開になった。初回、プロ初先発の西舘が2四球など、制球が定まらず2点の先制を許す。それでも直後、先頭・丸の遊撃内野安打から3連打で1点を返すと、大城の中犠飛ですぐに試合を振り出しに戻した。だが以降、不安定だった中日の先発・福谷を打ち崩すことができず、苦しい展開が続いた。
監督就任直後から、野手にはサインの徹底、得点圏に走者を進める攻撃を求めた。一方、投手には四球1割減を目標に「困ったらど真ん中勝負」、「3球勝負はOK」の方針を掲げ、逃げの投球を嫌い攻めの姿勢を促してきた。だが、2点を追う七回には2番手・赤星の暴投後、岸田の捕逸も絡んで3失点。八回の今村も踏ん張れなかった。
求めるのは結果ではなく戦う姿勢だ。6月8日のオリックス戦で完敗後に「2秒にしよう、何もない」と打ち切ったことはあるが、会見拒否は初めて。ミス続出の大敗に言葉がなかった。それでも広島が阪神に敗れ、ゲーム差は変わらず「2」。3位・阪神とは2差に縮まり、混戦は続く。指揮官の怒りを反撃のパワーに変えるしかない。