阿南光・吉岡 3試合で30K「持ってる力は出し切れた」 夏リベンジへ「もう一回ここに帰ってくる」

 「選抜高校野球・準々決勝、星稜5-0阿南光」(28日、甲子園球場)

 やりきった。涙も悔いもない。阿南光(徳島)の吉岡暖投手(3年)は「楽しかったという言葉だけ。こういう大舞台でプレーできることもほぼない。みんなと楽しく胸を張って野球ができた」と今大会を振り返った。この日は8回4安打1失点、5奪三振と力投。汗を拭った吉岡は、今までにないほどの心地よい疲労感に包まれた。

 昨秋王者相手にも堂々の投球で押しまくった。疲労を考慮して先発を回避したが、二回に後輩投手の大坂が星稜打戦に捕まりかけ、「いつ行くんですか」と、高橋監督に直訴。「投げたくてしょうがなかったので聞きに行った。負けるとか勝つとかじゃなくてエースとしてもっと早く投げたかった」と、2点を奪われなおも無死一、三塁からマウンドに上がった。

 中学時代に全国優勝を経験。今大会も注目される中、直球とキレのある変化球を織り交ぜて1回戦から3試合で30三振を奪った。準々決勝で負けてしまったが、前身の新野時代を含めて同校初の8強に「持ってる力は出し切れた」と胸を張る。

 甲子園の土は持ち帰らない。まだ夏がある。「もう一回ここに帰ってこられるように頑張りたい」。再び戻ってくることを誓い、すがすがしい表情で聖地を去る。

 ◆吉岡暖(よしおか・はる)2006年8月28日生まれ、17歳。徳島県阿南市出身。182センチ、85キロ。投手。右投げ右打ち。小学1年から野球を始めた。阿南中では阿南シティホープでプレーし、中学3年時に全国大会で優勝。阿南光では1年夏からベンチ入り。50メートル走6秒2、遠投100メートル。最速146キロ。球種はストレート、カットボール、スライダー、フォーク、カーブ、ツーシーム。

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