報徳学園・今朝丸 進化の151キロ 今秋ドラフト候補 10日の対外試合で自己最速を更新

 第96回選抜高校野球大会(18日開幕)の甲子園練習が13日、スタートした。報徳学園のエースで今秋ドラフト候補右腕・今朝丸裕喜投手(3年)は10日の対外試合で自己最速を1キロ更新する151キロをマークしたことを明かし、リベンジを誓った。21世紀枠で出場する別海、初出場の耐久は初めて聖地の土を踏んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、甲子園練習は5年ぶりの実施となった。

 昨春の悔しさを心の中に秘め、今朝丸は甲子園に帰ってきた。1年前と違って見えた景色に成長を確信した。

 「普段通り甲子園のマウンドでも投げられたと思います」。一塁側ブルペンで立ち投げ13球、マウンドでは捕手を座らせて9球を投じ、足元の感触を確かめた。「去年は緊張ばかりした。今年は絶対楽しもうと決めている」。30分間と限られた練習時間の中でも焦るそぶりはなく、余裕たっぷりに調整した。

 昨春センバツでは決勝・山梨学院戦に2番手で登板したが、1回2/3を1失点。チームも敗れ、相手の歓喜の輪を眺めることしかできなかった。「結構、思い出します。自分が打たれて負けた所なので」。決勝まで進んだことよりも、決勝で負けたことがくっきりと脳裏に焼き付いている。

 悔しさをバネに今オフは体重を約8キロ増やし、体の出力は向上。10日の練習試合・三重戦では自己最速を更新する151キロを記録して6回1安打無失点だったことを明かし、今年の対外試合解禁からわずか2週間足らずで進化を示した。「秋よりも指のかかりが全然違う」。自分で自覚できる程の成長を果たし、自然と自信もわき出てきた。

 初戦は名門・愛工大名電だが「相手どうこうは関係ない」ときっぱり。「楽しみですし、早くやってみたい。日本一を目指します」と雪辱の春を待ち望んだ。

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