「オープン戦、オリックス２－８中日」（５日、京セラドーム大阪）

　自ら設定したテーマ通りの投球を体現した。オリックス開幕ローテ候補の２年目左腕・曽谷龍平投手（２３）が、５回１安打無失点、６奪三振。最速は１５１キロをマークし、ツーシームやスライダーの精度も抜群で、確かな自信を得た６４球だ。

　初回は先頭・大島を１球で遊ゴロ、続くカリステを見逃し三振に。細川は一塁・頓宮の悪送球で出塁を許したが、中田を３球三振に仕留め、切り抜けた。二回以降もテンポを乱さず。本来は４回を予定していたが、球数の関係で５回まで投げゼロを並べ続けた。

　登板前には「とにかくゾーンに強く投げて、自分の力がどれだけ試せるか」とテーマを設定。「結構真っすぐに手応えがあった。多少バラつきはありましたが、ゾーンに強い球は投げられた」とイメージに近い投球を展開できた。

　中嶋監督は「球の質は相変わらずいい」と評価した上で「そこ（細かな制球）のランクをもう一つ上げていかないといけない。もう一つ、一皮むけるためにはそういうのもやっていかないと」とさらなる進化を求めた。

　曽谷も「結果を出さないといけない立場」と語気を強める。手応えを自信に登板を重ね、開幕ローテの座を手中に収める。

　◇曽谷　龍平（そたに・りゅうへい）　２０００年１１月３０日生まれ、２３歳。奈良県出身。１８２センチ、８０キロ。左投げ左打ち。投手。明桜高、白鷗大を経て２０２２年度ドラフト１位でオリックス入団。プロ初登板はリリーフで２３年４月２６日・日本ハム戦。プロ初先発は同年６月７日・巨人戦で敗戦投手。１０月９日・ソフトバンク戦でプロ初勝利。