“広陵のボンズ”真鍋 最後の打席はバント失敗「勝ちたかった」 甲子園ノーアーチ、プロ志望届提出へ

 9回、送りバントを試みるも三飛に倒れた広陵・真鍋(撮影・開出牧)
 グラウンドの土を集めず甲子園を去る真鍋(中央)ら広陵ナイン(撮影・山口登)
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 「全国高校野球選手権・3回戦、慶応6-3広陵」(16日、甲子園球場)

 広陵は延長タイブレークの末に3-6で慶応に敗れ、夏の甲子園初優勝の夢はかなわなかった。高校通算62本塁打で今大会注目のスラッガー真鍋慧内野手(3年)は1安打。春夏通じ3大会出場した甲子園では、ノーアーチに終わった。今後はプロ志望届を出す予定。今夏の悔しさを新たな力に変えて次のステージに飛び込む。

 小フライとなった白球が三塁手のグラブに収まると、真鍋は天を仰いだ。3-3の九回無死一塁。得点機を広げるため自ら選んだのは送りバントだった。2球目を試みるも、打球は転がらず三飛に。これが高校最後の打席になった。

 「自分のミスで負けてしまった。悔しい」。赤い目をして言葉を絞り出した。

 ベンチからのサインは一、二塁間へ引っ張るか送りバント。強打者は「次の小林が調子が良くて」とバットを寝かせた。失敗した1年夏以来、公式戦2度目のバント。成功には至らず、中井哲之監督(61)は「どっちでもいいという、中途半端な指示を出してしまった」と振り返った。

 2年春、3年春、今夏と3度、聖地の打席に立ったが、アーチを描くことはできなかった。「甲子園で本塁打を打ちたかったか?」と問われた高校通算62本塁打の真鍋は「勝ちたかった」と即答した。自身の打撃より、チームで目指した日本一に届かなかったことが何より悔しかった。

 今後の進路についてはプロ志望届を提出する方針だ。「自分的には出そうと思っているんですけど、どうなるかわからない。もう一度、中井先生としっかり話して決めたい」。“広陵のボンズ”は力を込め、甲子園を後にした。

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