宇和島東が5年ぶり初戦敗退 プロ注目右腕・善家「負けたのはエースの自分のせい」

 136球の力投も及ばず、初戦で敗退した宇和島東のエース・善家
 8安打4失点で完投も初戦で姿を消した宇和島東・善家
 最後の夏はエースナンバーを背負ったが、初戦で敗退した宇和島東・善家
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 「高校野球愛媛大会・2回戦、丹原4-3宇和島東」(18日、西条ひうち球場)

 今夏はノーシードで臨んだ宇和島東が丹原に1点差で競り負け、2018年以来5年ぶりに初戦で姿を消した。

 先発したプロ注目のエース・善家朗投手(3年)は二回、5番・定成に先制ソロを被弾するなど計8安打を浴びて4失点完投。九回にはマウンド上で足がつりながらも計136球、10奪三振の力投だった。「悪くはなかったけど、負けたのはエースのせいなので、自分のせいです」と敗戦の責任を背負い込んだ。

 3番を打つ身長183センチの大型遊撃手兼救援投手として、昨秋は県3位校で出場した四国大会で準々決勝まで進んだ。プロのスカウトの間では野手としての評価も高かったが、最後の夏は善家の将来も考え、最速143キロの投手中心の起用を長滝監督との間で確認。この日も「7番・投手」での出場だった。

 まさかの1試合での終戦に「素直に悔しいです」と唇をかみしめた右腕。進路については「これからゆっくり考えたい」としたが、現時点ではプロ志望届を提出する方向だ。上のステージでは「投手で勝負したい」との思いも強い。

 19年以来の代表切符を目指したが届かず、高校野球を終えた。「2年半、苦しいときも楽しいときも、この仲間と一緒に野球ができた。最後はこういう結果になったけど、1年生、2年生には甲子園に行ってもらいたい」。こみ上げる涙をこらえながら同級生には感謝し、後輩たちにはエールを送った。

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