「ＤｅＮＡ０－９巨人」（４日、横浜スタジアム）

　横浜の“一番星”へ、ＤｅＮＡの主将・佐野が一直線に飛んだ。テーマは「頂への青き一本道」。選手らが続々と入場する中で、グラウンドにできあがった光り輝く巨大な山の頂点へ。「ファンの皆さんのために飛びます」。仰天の開幕セレモニーだ。

　茜（あかね）色に染まった横浜の空に、両拳を突き上げて宙を舞った。大がかりな仕掛けにスタンドは驚き、盛り上がった。声出し応援が解禁となった本拠地初陣。球団広報によると、現役選手がこのようなイベントでフライングすのは球界初の試みだといい、企画担当者は「今年のスローガンが『横浜頂戦』。頂への戦いということで、頂を越えて、その先にある優勝をつかみとることを体現するセレモニーです」と説明した。

　ただ、試合は今季初の完封負けで４連敗。投打共にかみ合わず、駆けつけた超満員のスタンドを最後まで盛り上げることはできなかった。それを痛感する三浦監督も「僕たちは試合でファンに喜んでもらわないといけない」と、できていない現実に唇をかみしめた。

　試合前に見た光り輝く山頂への旅路は、とても険しいスタートとなった。それでも三浦監督は言う。「明日は喜んでもらえるようにします」。個々の状態も含めた打順変更など、打開策を探っていく構え。現状打破の起爆剤が欲しい。