入来智さん通夜 巨人時代の元同僚、清原和博氏ら供花 実弟の祐作氏は号泣「急なことですから」
プロ野球の巨人やヤクルトで投手として活躍し、10日に交通事故のため亡くなった入来智氏(享年55)の通夜が12日、宮崎県都城市内で行われた。
喪主は父・喜門さんが務め、実弟の祐作氏(50)=現オリックス投手コーチ=も参列した。会場には巨人時代にチームメートだった清原和博氏など、球界関係者からの供花がところ狭しと並んだ。
祐作氏の目は真っ赤で涙を流し、声を詰まらせながら報道陣に対応。「夜中に連絡が来たものですから最初は父のことかと思って覚悟して電話に出たのですけど…兄貴だと聞いて…」と語った。
今年1月末には実家を訪れ、智さんに会ったばかり。「急なことですから僕もまだ心の整理がついていませんけど…」と涙をぬぐった。
智さんは10日午後9時50分、都城市内の市道で、運転していた軽自動車が普通乗用車と出合い頭に衝突。同11時45分に死亡が確認された。
同氏は1989年度ドラフト6位で近鉄に入団。強気な投球が持ち味で、先発、中継ぎ、抑えとあらゆる役割に対応してチームに貢献した。その後は広島、近鉄と渡り、巨人では実弟の・祐作氏と同時に在籍して話題を呼んだ。
2000年オフにヤクルトへテスト入団。01年は自己最多の10勝3敗、防御率2・85と活躍し、リーグ優勝に大きく貢献した。02年にヤクルト退団後は韓国、台湾プロ野球を渡り歩き、2004年に現役を引退した。近年は故郷の都城市で介護士として働いていた。
通夜の会場には近鉄、ヤクルトなど在籍球団のユニホームや帽子など、現役時代の思い出の品も多く飾られた。