日本ハム 人的補償で田中正義を獲得 プロ6年間未勝利も潜在能力確か 5球団競合右腕が新天地へ

 FA近藤の人的補償で日本ハム入りする田中
 FA近藤の人的補償で日本ハム入りする田中
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 日本ハムが海外FA権を行使してソフトバンクに移籍した近藤健介外野手(29)の人的補償として田中正義投手(28)を獲得することが10日、明らかになった。11日に正式発表される見通し。5球団競合の末にドラフト1位で入団した右腕だったが、相次ぐ故障に苦しんでプロ6年間は未勝利。「未完の大器」が新天地でプレーすることとなった。

 鳴り物入りで入団した田中正が、覚醒の時を迎えられぬままチームを離れることとなった。日本ハムからFA移籍した近藤の人的補償として、ソフトバンクがプロテクトした28人から外れた右腕が選ばれた形だ。

 創価大から5球団競合の末、ドラフト1位で2017年に入団した田中正だったが、ソフトバンクでの6年間は故障との戦いだった。ルーキーイヤーは右肩の違和感などで1軍登板はなし。翌18年は1軍で10試合に登板したが、0勝1敗、防御率8・56とプロの洗礼を浴びた。その後も右肩、右肘の故障に悩まされ、20年までは登板11試合にとどまった。

 実力の片りんを見せ始めたのは21年からだった。同年は自己最多の18試合に登板して1ホールド、防御率2・16をマーク。昨季も開幕直前に右肩痛や新型コロナウイルス感染などがありながらも、1軍登板5試合で失点はなかった。計5回で被安打2、6奪三振と浮上の兆しを見せていた。

 昨年末の契約更改で田中正は「しっかり結果で見せられるようにしたい。先発として規定投球回到達を目指したい」と今季に向けて意気込んでいた。ソフトバンクでは真価を発揮できなかったが、潜在能力は誰もが認めるところだ。150キロ中盤の直球に首脳陣から「持っているものが違う」と声が上がるほどだった右腕が、新庄日本ハムで本領を発揮する。

 ◆田中正義(たなか・せいぎ)1994年7月19日生まれ、28歳。横浜市出身。188センチ、93キロ。右投げ右打ち。投手。創価、創価大を経て2016年度ドラフト1位で、5球団競合の末にソフトバンク入団。プロ初登板は18年4月1日・オリックス戦(ヤフオクドーム)。

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