侍・栗山監督 阪神勢4選手に期待大 11月強化試合&WBCへ描くは伝統的な日本野球

 野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)が17日、11月開催の強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」(5日・日本ハム戦、6日・巨人戦=東京ドーム、9、10日・豪州戦=札幌ドーム)を前に、デイリースポーツのインタビューに応じた。阪神から近本光司外野手(27)、中野拓夢内野手(26)、佐藤輝明内野手(23)、湯浅京己投手(23)と過去最多の4人を選出。来年3月のWBCでの代表入りを目指す虎戦士の活躍へ大きな期待をかけた。

 単なる強化試合ではない。3大会ぶりのWBC制覇への第一歩。栗山監督は「野球の試合は全て、勝ちにいかないと何も生まれてこないと思っている。勝ちにいきます」と話す。その過程で、猛虎の4選手が来年3月の代表入りを懸けた競争に臨む戦いでもある。

 指揮官が描くチーム作りのベースには伝統的な日本野球がある。その中でも重視するのが走力。近本、中野が武器とする部分だ。

 「国際大会はビハインドの時に、試合が動かないっていうのが絶対に起こる。その時に、思い切って勝負ができるものはスピードだったりするので」

 両者が誇る高い盗塁成功率も、勝負所で仕掛けられる絶対的要素。加えてセンターラインの選手というところも「日本の野球にとっては大きい」と話す。

 例えば中野が本職とする遊撃手。代表では長く巨人・坂本がその位置にいた。ただ坂本がベテランの域に差し掛かり、中野らが台頭。過渡期に来ているポジションでもある。 それだけに「中野みたいなショートは、もう1つレベルが上がるはずなんで。もっと精度が高くなる」と栗山監督の期待は大きい。

 守備、走力。それらをベースとした上でチームに求められるパワー。そこに割って入るのが佐藤輝になる。

 ヤクルト・村上、巨人・岡本和らがいる中で「あれだけツボに来た時に本塁打を打てる打者は、日本にはあまりいない」と評価し、強化試合では「そこ(中軸)に入れる可能性もある」とした。

 WBC本番を見据えれば、メジャー組の外野手にカブス・鈴木もいる。日の丸を背負い、どんな姿を見せられるか。佐藤輝にとって大事な4試合だ。

 そして今季、最優秀中継ぎ投手獲得の湯浅。栗山監督は高校時代からケガで苦しんできた背景も注目する。「どういう状況でも野球ができて幸せという思いを見ていて感じる。そういう魂もジャパンには必要」と評した。

 競争を制するのは容易ではない。「こっちが3月に選ばれざるを得ない状況を4試合で見せて、自分で勝ち取ってもらうしかない」。夢舞台を懸けたサバイバルが、いよいよ本格化する。

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