名手・篠塚を救った王貞治の一言「なに、ちびってんだ」でイップス解消

 巨人のエースとして活躍した江川卓氏が、5日までに自身のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」を更新。巨人の名手として名を馳せた篠塚和典氏がゲスト出演し、王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)とのエピソードを明かした。

 華麗な守備と芸術的な流し打ちで巨人の一時代を築いた篠塚氏。歴代ベストナインを選んで行く中で、一塁手部門では王貞治氏の名前を挙げた。ルーキーイヤーから現役時代をともにしており「5年、やってますかね」と明かした篠塚氏。「初めて守備練習に入った時に、イップスになりかけたんですよ」という。

 相手は世界のホームラン王でバリバリの中心選手だけに「いい球投げなきゃいけない。手を伸ばさせちゃいけない」との思いがあったことを吐露。その影響でスローイングがぎこちなくなる中、篠塚氏の動作を察した王氏から「お前、なにちびってんだ!!いいから絶対、下にたたきつけてこい」と声をかけられたという。

 「『俺は下はどんなボールでも捕れる。だけど上は難しいぞ、届かなければ。だからゲッツーでもベース板をめがけて投げてこい』って言われて、すごく腕が振れるようになった」と述懐した篠塚氏。江川氏も「それくらい王さんって、守備うまかったですよね」と相づちを打つと、篠塚氏は「そうそう」とうなずく。

 「だから王さんにそう言ってもらって、本当に助かりました」。名手はそう感謝の思いを口にしていた。

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