近江・山田、京都国際・森下、他にも続々と 甲子園で躍動する大会注目選手たち

 第104回全国高校野球選手権大会が6日、兵庫県西宮市内の甲子園球場で開幕する。新型コロナウイルスの感染対策を施し、3年ぶりに一般の観客を入れて開催される今大会。デイリースポーツでおなじみの「デイリー特命スカウトが行く」の特別編として、今夏に向けて進化した投打の注目選手を紹介する。なお5日は甲子園球場で開会式リハーサルが行われた。

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 今夏はこれまでの甲子園で活躍し、聖地に戻ってくる選手も多い。昨夏から3季連続で出場する近江の右腕、山田陽翔君は、最速149キロ速球を武器にキレのあるスライダーとスプリットで打者にタイミングを取らせない。打撃センスも非常に高く、投手はどこに投げても打ち返されるように感じるはずだ。

 それ以上に彼の目を引くのは気持ちの強さ。今センバツでは、死球を受けた左足を引きずりながら戦った。勝利への執念は勝負師として一番必要とされるポイントだ。

 昨夏4強入りの原動力となった京都国際の森下瑠大君は、最速143キロ速球を中心に、スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークなどを多彩に織り交ぜる。フォームにむらがなく、効率よく力をボールに伝えることができる左腕は、オリックス・宮城のような大人びた投球ができるようになっている。

 鳴門の左腕、冨田遼弥君は、最速144キロの直球とスライダー、チェンジアップを駆使する高い制球力が魅力。今センバツでは1回戦で、優勝した大阪桐蔭に粘投した。力みなくリラックスした状態を保って、バランスよく腕を振るので、どの球種にもキレがある。左腕独特のプレートの左右を大きく使う投球で、タイミングも外せるテクニシャンだ。

 野手では、大阪桐蔭の4番でポイントゲッターの丸山一喜君に注目している。ドシッと腰の据わった左打者で、どんなコースでも、うまく球の軌道へバットを振りだして捉える能力が高い。この技術があれば、木製バットへの対応も難しくない。今夏の大阪大会も打率4割超で10打点。ヤクルト・村上をほうふつとさせる選手だ。

 2年生にも金の卵は多い。1年秋に頭角を現した大阪桐蔭の2年生左腕、前田悠伍君は腕がしっかり振れて非常にスピン量が多いので、最速148キロというスピードガンより打者の体感は速いだろう。さらに両サイドに角度がついているため、打者に狙い球を絞らせない。センバツも今夏の大阪大会も防御率0・00で、最もキレのある左腕。大舞台でどんなパフォーマンスを見せるか期待したい。

 野手で注目の2年生は、九州国際大付の佐倉俠史朗君。184センチ、104キロと大変恵まれた体格の左打者で、常にフルスイングで強い打球を打ち返そうとするスタイルがいい。タイミングがピタリと合えば、破格の飛距離が出るヘビー級打者。今センバツで一発は出なかったが、夏は課題だったスイング中の上下動を修正した。特大弾が出れば、来年のドラフトの目玉になる可能性は十分ある。

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