馬場敏史氏の眼「巨人苦戦の異変脱却には首脳陣のマネジメントがカギ」
球界の盟主は、過去のもの?巨人が今年も苦しいシーズンを送っている。17日までの5連敗で、5位転落。18日のヤクルト戦で乱打戦を制して連敗ストップ、4位とはなったが広島3連戦、そして18日のヤクルト戦で4試合連続満塁弾被弾という屈辱を味わった。現役時代、ヤクルトの選手として巨人の強さを肌で感じたプロ野球OB・馬場敏史氏は、苦しむ巨人の姿を“異変”と捉える。
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今年のプロ野球は、ノーヒットノーランが続出したり、いつもと違った出来事が多いですが、巨人の戦い方もどうも例年と違いますね。
私の現役時代もそうでしたが、巨人相手となるとリードしていても終盤には追いつかれ、逆転されという試合が多かったですね。それでさらに警戒感が増すんですよ。
ところが今年は、17日までの広島との3連戦など、典型的ですが、先制され、中押し、だめ押しを許し、という試合もあれば、17日のように4点もリードしていながらあっさりと逆転されるという、いずれにせよ“悪い負け方”の試合が多いです。
やはり、投手力というところで、先発で頑張っているのは戸郷1人、という状況で、18日のヤクルト戦で7失点した菅野もそうですが、「これくらいはやってくれる」という計算できるはずのピッチャーが崩れていく。そうすると、勝ちパターンのピッチャーを投入できないから、さらに終盤に失点を重ねて、どんどん試合が無様になっていくんですよね。
坂本の故障離脱も響いているでしょうけど、故障や新型コロナで戦力が落ちるチームは巨人だけではありませんから、それだけが理由ではないでしょうね。岡本も20本を超えるホームランで頑張ってはいるんですが、やはり勝利に結びつかないと活躍も埋もれるし、ヤクルトの村上という比較されやすい選手がさらに上を行く活躍をしているから、頑張っても埋もれてしまう。
そういうジレンマの渦中にあるのかな、と感じます。こうした試合が増えると、心配なのはチーム内の雰囲気が悪くなることです。選手と首脳陣、投手陣と野手陣といった、助け合うべき仲間に亀裂が生じやすい。
ここを、どうマネジメントするかが一つのカギでしょう。もともと力はあります。きっかけ一つで、日本ハムのように何連勝もする可能性を、日本ハム以上に秘めているのが巨人です。
ヤクルトOBとしては、このままシーズンが続いていって欲しいという思いもあります。ただ、第三者的にセ・リーグを見るなら、やはり強い巨人がいて、ヤクルトを慌てさせるような構図が面白いとするファンも多いでしょう。



