「ヤクルト－ＤｅＮＡ」（３日、神宮球場）

　ヤクルトの小沢怜史投手がプロ初先発のマウンドで、５回８安打３失点。味方の大量援護もあり、プロ初勝利の権利を持って降板した。

　立ち上がりから連打でピンチを招くも、佐野を併殺打に打ち取るなど無失点。直後にはいきなり味方から５点の援護をもらった。

　二回には嶺井の犠飛で１点を返されたが、その後は踏ん張った。三回にはクリーンアップを三者凡退に打ち取り、迎えた五回だ。牧の適時打、楠本の犠飛で２点を許したが、最後はソトを空振り三振に打ち取ると、グラブをポンポンとたたいて、ベンチへと戻った。

　２日にＮＰＢ最速で優勝マジックが点灯して迎えた一戦でもあった。野手陣が口をそろえて話したのが「小沢のために」の言葉。先制打の山田は「小沢に先に先制点をプレゼントしたかった」と話し、４号ソロを含めた３打点の青木は「小沢に１点でも多く援護してあげたい。その気持ちでした」と振り返った。

　小沢は「初先発ですごく緊張しましたが、どんどんゾーンで勝負していこうとマウンドに上がりましたが、野手の方に援護点をとっもらい、何とか５回まで投げることができました」と振り返った。

　小沢は６月２６日に支配下登録を勝ち取り、すぐさまその日の巨人戦で今季初登板。中継ぎで４回２失点と好投し、つかんだ先発マウンドだった。