ロッテ・高部 大躍進のワケはウエート&食トレ&盗塁塾入門 亡き弟のため全力プレー

 ロッテの高部瑛斗外野手(24)がデイリースポーツの取材に応じ、3年目の今季、スタメン定着を果たすとともに、ここまでリーグトップの盗塁21、リーグ2位の67安打と躍進した理由を明かした。昨オフのウエートトレと“食トレ”で打力アップに成功。伊志嶺走塁兼外野守備コーチと大塚外野守備走塁コーチの“盗塁塾”入門で走塁面でも精度を高めた。目標にするオールスター初出場も見えてきた。

  ◇  ◇

 悔しさをバネに3年目は大きな飛躍を遂げた。巧みなバットコントロールに定評があり、外野のレギュラー候補に挙げられながら昨年はわずか33試合の出場で打率・145、1本塁打、6打点、4盗塁だった。「2年間ダメだったので、大きく変えるためにまず体づくりから、しっかりとした土台をつくることに専念しました」とオフに取り組んだ。

 細身の体を厚くし、力強さが大きく増した。「ほとんどしてこなかった」というウエートを「毎日やった」と振り返る。さらに食事改善も行った。「中華に行ったら、チャーハンだけじゃなく、ギョーザを頼んで、から揚げも頼んでというように品数多くを意識しました」という。その成果で72キロから78キロに増え「パワーアップできました」。打球に力強さが加わり安打数増につながっている。

 50メートル走5秒8の俊足で昨季はイースタン・盗塁王に輝いたが、足の速さだけでは盗塁を増やせないことも痛感した。「去年は能力だけで勝負していた」と正直に振り返る。今年はキャンプ、シーズン中と相手投手の映像、スコアラーのデータを見て伊志嶺、大塚両コーチの盗塁講座を熱心に受講。「ピッチャーの癖、配球とか勉強して、根拠を持って盗塁するようになった」。2位の日本ハム・松本剛に5差をつけトップ。初の盗塁王も視界に捉え「1個1個積み重ねていければ」と意気込む。

 頑張らねばならない理由がある。大学生時に「白血病」で他界した弟・晴斗さんに天国で喜んでもらいたいと全力プレーを続ける。「弟だけじゃないですけど、両親とか応援してくれる方々のためにも頑張らないといけない。自分のために頑張った結果、そういう人たちのためになれれば」と決意を込める。

 オールスター出場へも意欲をみせる。「素晴らしい選手たちが集まる場。出させてもらえるなら」と、目標の夢舞台出場へリーグ戦再開後も安打量産し、塁上をかき回す。(デイリースポーツ・水足丈夫)

 ◆高部 瑛斗(たかべ・あきと)1997年12月11日生まれ、24歳。神奈川県出身。178センチ、78キロ。右投げ左打ち。外野手。背番号38。東海大甲府から国士舘大を経て、19年度ドラフト3位でロッテ入団。プロ1年目の20年10月6日・オリックス戦(ゾゾ)で初出場初先発(1番・左翼)。

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