巨人・中田 古巣に“翔タイム”で恩返し 適時打&12球団制覇弾 お約束“杉谷いじり”も

 9回、左越えに5号2ランを放つ中田
 ヒーローインタビューで笑顔を見せる中田(撮影・中島達哉)
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 「日本ハム4-8巨人」(28日、札幌ドーム)

 敵も味方も関係なかった。1点リードの七回2死一、二塁。巨人・中田翔内野手(33)がグラウンドに姿を現しただけで、スタンドがどよめく。代打で名前がコールされ、日本ハムファンからも盛大な拍手が起こった。

 「すごくワクワクしながら打席に立ちました」という、同期入団の宮西との対決。フルカウントから144キロの直球を中前にはじき返すと、力強く右手でガッツポーズをした。長年、一緒にチームを支えた左腕から放った適時打。「個人的には、宮西さんから打てたのは一生の思い出になると思います」と感慨深げだった。

 メモリアルな一発もかっ飛ばした。九回に左翼席上段にたたき込むダメ押しの5号2ラン。これで全12球団からの本塁打を達成した。「最高でした。僕がこうやってホームランを積み上げてこられたのも正直、日本ハムのファンのみなさんのおかげです」と深い感謝の気持ちを告白した。

 昨年8月に日本ハムで暴行問題を起こして出場停止処分を受け、巨人に無償トレードで電撃入団。移籍後、初めて古巣の本拠地でプレーした。試合前には元同僚たちと会話をし「最高のチームメートだなと思います。かわいい後輩たちです」。九回の守備では、代打の杉谷が自身の登場曲で打席に入る粋な“演出”をしたが、ヒーローインタビューで「別にあまりうれしくもないです」といじって、ファンを笑わせた。

 この日、2安打3打点と躍動して巨人の連敗ストップに貢献。“中田ショー”で古巣に強烈な“恩返し”を果たした。

 ◆全球団から本塁打 巨人・中田が古巣・日本ハムから放って達成。プロ42人目。巨人選手として達成したのは過去に加藤英司、谷佳知、小笠原道大、ラミレス、村田修一、丸佳浩、ウィーラーがいる。

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