ヤクルト・村上 2戦連続満弾 先輩へ母へ感謝の一撃!史上9人目快挙「最高の形」
「巨人2-6ヤクルト」(7日、東京ドーム)
どよめき、驚いた。すぐさま訪れた歓喜の中で、ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が人さし指で「1」を作る。史上9人目、衝撃の2試合連続グランドスラム。「いい角度で上がってくれたので、入ってくれるかなと思いました」。ヤクルトが巨人を連倒し、3月28日以来の首位に立った。
感謝の一振りとなった。2点リードの三回、3四死球で無死満塁。4番に打席が巡った。異様な雰囲気に包まれた敵地。その3球目だった。内角低めのフォークを捉えると、打球は右翼席へと一直線。「最高の形になってくれた」と、悠々とダイヤモンドを回った。
夢か、現実か。まさにリプレー映像のようだった。6日の巨人戦でも内角低めの難しい球を打ち返し、決勝点となる8号満塁弾を記録していた。2戦連続のグランドスラムは史上9人目の快挙で、今季31に到達した打点はリーグトップになった。
「先輩方がつないでくれないと記録も出ませんし、そこで1本打ったことは自信になりますけど、前のバッターの方々に感謝しながら、これからも打ち続けていきたい」
5月8日、母の日を前に放った劇弾だ。昨オフ、日本一の4番となって熊本に帰郷した際には、「お母さんの手料理を食べることが癒やし」と笑顔を見せた。この日は「育ててくれてありがとうと。ご飯もたくさん作ってくれていましたし」とし、感謝の気持ちを力に変えてみせた。
「まだまだ本当に始まったばかり。長いシーズン打てない時もある。そういう時にどうするかが大事かなと思います」と村上。首位に立ち、かぶとの緒を締める。飽くなき貪欲さが、4番の死角をなくしていく。
◆個人2試合連続満塁本塁打 ヤクルト・村上が6、7日の巨人戦(東京ドーム)でプロ野球タイ記録となる2試合連続満塁本塁打。1953年・藤村富(阪神)、57年・坂本文(大映)、93年・秋山(西武)、2003年・ローズ(近鉄)、05年・ベニー(ロッテ)、06年・ウッズ(中日)、13年・ホフパワー(日本ハム)、18年・杉本(オリックス)に次いで、プロ野球9人目。




