ロッテ・佐々木朗 日頃から表れる仲間を大切にする姿勢
「オリックス3-6ロッテ」(24日、京セラドーム大阪)
ロッテの佐々木朗希投手(20)が苦しみながらも開幕3連勝でリーグトップタイの3勝目を挙げた。初回に先頭の福田に右前打を許して52打者連続アウトが止まり、17イニング連続無安打もストップ。五回は併殺の間に得点を許し、22イニング連続無失点も止まった。28イニング連続無四球もストップするなど制球にも苦しんだが、自己最速タイ164キロを計測して5回6安打2失点。記録を振り返るよりも勝利を喜んだ。
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ズバ抜けた能力を持っていた佐々木朗が強豪校の誘いを断って、中学時代の仲間と甲子園へ行きたいという理由で地元の大船渡高を選んだ話は有名だ。そんな仲間を大事にする姿勢は、日頃からの練習の表情やチームメートへの接し方を見てうなずける。
アップ中は石川や美馬ら10歳以上離れた先輩とも、楽しそうに会話をする。グラウンドでは笑みを絶やさない。キャンプ中にキャッチボールをすることが多かった小沼は「たまにおちょくるようなしぐさも見せるんですけど、よく寄って来てくれて『小沼さん、球速いっすね~』とか、言うんですよ。本当に仲良くさせてもらっています」と証言する。投手ノック中も「守備うまいっすね~」と声をかけられ、その気にさせられてうれしかったという。
外国人選手とも仲がいい。ロメロとは英語を駆使して会話することも。「ドミニカの歌を朗希に教えているんだ」と真剣に話を聞く佐々木朗の姿に助っ人左腕は感心する。人懐っこく、慕われる20歳の存在感は日に日に高まっている。(デイリースポーツ・水足丈夫)