ロッテ場内アナウンスの谷保さん 32年目で初の完全試合担当に「感謝、感謝です」
ロッテの場内アナウンス担当を千葉移転の初年度から務め、32年目となった谷保恵美さんが12日、10日のオリックス戦で佐々木朗希の完全試合達成に立ち会えたことを、感激の表情で激白した。
達成の瞬間、歓喜のウォーターシャワーの中で「完全試合、13者連続奪三振、1試合19奪三振、佐々木朗希投手、おめでとうございます」とアナウンスを無事に言い切ったが、緊張でガクガクだったとか。一夜明け「歴史的な瞬間ですから、声が震えてしまいました。今、思うと声がどもらなくてよかったのが本音です」としみじみと当時を振り返った。
谷保さんは長いアナウンス歴の中で過去に完全試合の瞬間の準備をしていたこともあった、当時の記憶がよみがえった。17年前の05年5月20日の交流戦、ロッテ対中日戦。八回2死まで川上憲伸が完全投球でマリンスタジアムはざわついていた。打ち破ったのがイ・スンヨプ。バックスクリーンへ本塁打を放ち、完全試合を打ち砕いた一発に球場は騒然。そんな経験があるからこそ試合終盤にハラハラドキドキで見ていたという。
「本当に完全試合って、長い歴史で16人しかいないですから、立ち会えるなんて、佐々木朗希投手に感謝、感謝です」と32年目、通算2000試合アナウンス目前の大ベテランも初めて味わえた完全試合アナウンスができ、令和の怪物にひたすら頭が下がる思いのようだ。