新人離れリードで67年ぶり快挙 ロッテ・ドラ1松川が史上2人目の高卒新人捕手完封発進

 「楽天0-4ロッテ」(25日、楽天生命パーク宮城)

 新人離れした振る舞いに、経験豊富なロッテ・石川歩投手(33)も意表を突かれた。3点リードの七回2死一、二塁のピンチ。鈴木大を迎え、女房役のドラフト1位・松川虎生捕手(18)=市和歌山=はグイグイ内角直球を要求した。さらに追い込んでからも高卒新人は強気に内角へミットを構える。石川も寸分の狂いもなく投げ込み、左飛に仕留めて窮地を脱した。

 ベンチに戻りながら石川とグラブタッチした松川は「2打席目はシンカーを捉えてのライナーで、逆方向に入っているイメージがありましたので、どんどん内を突こうかなと」。前打席で鈴木大が逆方向におっつけての左飛が頭にあった。序盤はカーブをうまく使って変化球主体、そして勝負どころでの直球攻めと高校生とは思えない頭脳だ。

 石川は初の開幕戦勝利を手にし、15歳下の後輩に最敬礼。七回のピンチの場面も「普通は外配球と思うけど、背中を押されて投げた。あれはすごく良かった。高卒新人じゃないみたいです」と舌を巻く。

 高卒新人捕手では史上3人目の開幕マスクをかぶり、ドラフト制後では初の完封リレーを演出。松川は「初めはすごく緊張したんだけど、やってやるぞという気持ちでした」と実に頼もしい。井口監督も「普段通りどっしり、ベンチの一番いいところに座ってました」と感心した若き捕手が開幕星へ導いた。

 ◆ドラフト制後初の快挙!高卒新人捕手で開幕戦完封発進 高卒新人捕手が開幕スタメンで完封勝利に貢献したのは1955年・谷本稔(大映)以来、67年ぶり2人目。この時は先発・林義一とバッテリーを組み2-0で東映に完封勝ちした。また、ロッテの開幕戦完封勝利は97年以来、25年ぶり。

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