「オープン戦、ロッテ１－２広島」（１６日、ＺＯＺＯマリンスタジアム）

　ロッテのドラフト１位・松川（市和歌山）が、高卒新人捕手ではプロ野球史上３人目となる開幕スタメンを、決定的なものにした。開幕投手の石川をもり立てて６回２／３を２失点にまとめると、井口監督は「しっかりと組めていると思います。（石川の）次回は開幕ですから、このバッテリーで行くんじゃないですか」と明言した。

　１５歳年上の先輩にも物おじせず、堂々の好リードで広島打線を封じた。「石川さんはコースにしっかり投げ分けられてましたし、配球をしやすかったです」。初球から決め球のシンカーやスローカーブを要求する場面もあり、三回は林、中村健、菊池涼を３者連続三振に抑えた。

　石川も「田村に近い感じのリードをしてくれる。松川のセンスじゃないですか」と、８日の日本ハム戦での４回無失点に続き、好投を引き出したルーキーを高く評価。打者としても高い技術力を発揮し、五回無死二塁では内角直球を一塁へ転がし進塁打に。井口監督は「作戦面のところでもいろんなことができ、つないでくれる」と絶賛した。

　「開幕スタメンは目標にやってますし、しっかりチームを勝たせないと。捕手としてやるべきことをやってチームに貢献できたら」と松川。新人離れした精神力で、攻守で開幕戦勝利に貢献する。

　◆主な高卒新人野手の開幕スタメン　捕手では過去２人で、大映・谷本稔（八幡浜）が１９５５年３月２７日・東映戦に「７番・捕手」で２打数無安打。西武・炭谷銀仁朗（平安）が０６年３月２５日・オリックス戦に「８番・捕手」で出場し、４打数１安打。近年の野手では日本ハム・大谷翔平（花巻東）が１３年３月２９日・西武戦に「８番・右翼」で４打数２安打１打点。ロッテ・藤原恭大（大阪桐蔭）が１９年３月２９日・楽天戦に「１番・中堅」で４打数１安打。

　◆松川　虎生（まつかわ・こう）２００３年１０月２０日生まれ、１８歳。大阪府出身。１７８センチ、９８キロ。右投げ右打ち。捕手。背番号２。中学時代は貝塚ヤングで３年時に全国制覇。市和歌山では１年春からスタメン入り。２年秋から主将を務め、３年春に甲子園出場。高校通算４３本塁打。２１年度ドラフト１位でロッテ入団。