東海2校目に準V校選ばず「甲子園で勝てる」チームを優先 センバツ選考事情

 「選抜高校野球・選考委員会」(28日、大阪市内)

 第94回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園球場)の出場32校を決める選考委員会が28日、リモートで開催された。

 昨秋の公式戦を多角的に分析する選考委員会は毎回、一部で見解の割れる部分が生じる。今回は東海2校目に東海大会準優勝の聖隷クリストファー(静岡)ではなく4強の大垣日大(岐阜)を選出。同委員会は試合データから「甲子園で勝てる」チーム選びをしたと説明した。

 決め手となったのは失点の少なさ。「投打で大垣日大の実力が上。春先の試合は投手力が有利」という理由で判断したが、「賛否はきっ抗した」と最後まで意見は割れたという。日大三島と聖隷クリストファーが2校とも静岡のチームという地域性は考慮していないとし「甲子園で勝つ可能性を公平かつ客観的に議論」と説明した。

 関東・東京の6校目は東京準Vの二松学舎大付と比較の結果、前回センバツ覇者で関東8強の東海大相模(神奈川)は漏れた。同委員会は「東海大相模は投手力が物足りない。二松学舎大付は布施投手に安定感がある」と評価の分かれ目を指摘した。

 近畿は市和歌山と東洋大姫路(兵庫)、近江(滋賀)の3校から最終的に2枠を選ぶ比較検討となったが、近江はドラフト候補のエース・山田が昨秋登板しておらず検討は難しいと判断。和歌山1位・市和歌山と、守備力を評価された東洋大姫路が選ばれた。

 21世紀枠3校はいずれも初出場。1校目に大分舞鶴(大分)を選出した。県内トップクラスの進学校ながら、大会上位に食い込む成績を収めてきたことなどを評価。2校目は過去に21世紀枠の選出がなかった福井から丹生が選ばれた。3校目は只見(福島)。全校生徒86人の小規模校で野球部も選手13人、マネジャー2人。町外から生徒を受け入れる「山村教育留学制度」があり、会津若松市などから入学し寮生活を送る部員がいる。

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