巨人育成6位・菊地の強じんな肉体 佐渡島出身初プロ野球選手 厳しい環境を力に変えて

 巨人に育成6位で入団した菊地大稀投手(22)=桐蔭横浜大=は新潟・佐渡島出身初のプロ野球選手。故郷を愛する気持ち、離島で野球をするハンデ、プロでの目標などを語った。

 新潟県の日本海沖に浮かぶ佐渡島。人口約5万人の小さな島から昨秋、初のプロ野球選手が誕生し、地元のみならず全国からも注目を集めた。今年1月、その故郷から遠く離れたジャイアンツ球場でプロとして一歩を踏み出した右腕は、育成指名からの下克上を誓って練習に励んでいる。

 強みは最速150キロの速球だ。実家は米農家で身長186センチ、体重90キロの恵まれた体格を持つ。「田んぼの中に入ったりして、そのおかげで足腰が鍛えられました」と、強じんな肉体の秘けつを笑顔で明かす。好きな食べ物は島周辺で取れる新鮮な魚。米も好物で「こっちにきてから、改めて地元のお米がおいしいなと思いました」と、郷土愛にあふれた好青年でもある。

 佐渡島といえば「佐渡金山」が有名。金山の資料館で催される「金塊チャレンジ」というゲームに参加したことがあるという。透明のケースの中に置いてある金の延べ棒を、手首ほどの大きさの穴から取り出す。「重くて取れない。一見取れそうに思うんですけど」と、島での思い出を楽しそうに振り返った。

 佐渡島で野球をやる上でハンデもあった。佐渡高時代は毎週土日に他校との練習試合が組まれた。移動手段は船しかなく、「泊まりで試合に行ってました」と遠征のたびに苦労していた。また、新潟県は日本有数の豪雪地域。冬の間は屋外での練習はできなかったが、「家の周りの雪かきでスコップですくって(後ろに)投げていたので背筋力がついたのかな」と厳しい環境も力に変えてきた。

 「支配下登録、1軍昇格というのを今年中に」と、はっきりとした目標を見据えており、そのために「自分が何をすればいいのかを考えている」と頭もフル回転させる。島の家族や友人も応援してくれている。その期待に応えるべく、まずは支配下登録を目指し、精進を重ねていく。

 ◇菊地 大稀(きくち・たいき)1999年6月2日生まれ、22歳。新潟県出身。186センチ、91キロ。右投げ左打ち。投手。佐渡、桐蔭横浜大を経て2021年度育成ドラフト6位で巨人入団。佐渡島初のプロ野球選手として話題に。最速150キロの直球が魅力。

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