154キロ剛腕…実はコーヒースペシャリスト 開店資金稼ぐ?ロッテのドラ3広畑の夢

 ロッテにドラフト3位で入団した広畑敦也投手(24)=三菱自動車倉敷オーシャンズ=は、最速154キロの直球を誇り即戦力と期待される一方、コーヒースペシャリストの資格を持つ異色のルーキー。プロでの大成と、将来のコーヒーショップ経営という二つの大きな夢を持つ男に迫った。

 入寮してまだ日は浅いものの、広畑はチームメートにふるまうコーヒーで仲間の心をつかんでいる。

 寮内ではドラフト1位・松川(市和歌山)、2位・池田(国士舘大)ら同期生から、コーヒーをおねだりされることがあるという。おいしいコーヒーを作るため、豆のグラム数や、入れる時間にもこだわりがあるという。「みんな飲んでくれますよね。松川は毎日、『コーヒー作ってください』と来てくれます」。ちょっとした“ひろはた珈琲”開店が話題となっている。

 まだ高校生で、コーヒーが飲めなかった松川が、広畑の入れるカフェオレが好きになったというほど、おいしい作り方を熟知。コーヒーに詳しくなったのは帝京大2年時に都内のコーヒー店で飲んだブラックコーヒーがきっかけだった。「おいしくて感動したんです」。コーヒーを深く知ろうとコーヒースペシャリストの資格を取る決意をした。

 「好きなことにはつきつめてこだわるタイプ。コーヒーの知識が全くなかったので、勉強する意味もこめて取ろうと思いました。空いている時間にコーヒーを飲みながら、テキストを読みました」と広畑。野球の練習後、熟読し資格を取ることができた。

 コーヒーを通じての仲間との語らいが野球にも生きている。三菱自動車倉敷オーシャンズ時代は「コーヒー片手に先輩と話し合ったりして、話が弾みました」と野球の成長につながるヒントを得た。プロ入り後も井口監督やコーチにも自身が入れたコーヒーを飲んでもらうことが目標の一つでもある。「いつか自分のコーヒーを振る舞わせていただきたいです。その際は自分もこだわったものを出したいです」

 春季キャンプはA組スタートとなり「自分の役目を果たして、優勝に貢献したい」と意気込む広畑。将来設計もしっかり立てている。セカンドキャリアではコーヒーショップ経営を夢みる。「今はとにかく野球を全力で取り組んで、やり切った後にはコーヒー屋さんをやりたいです」。最終目標のコーヒー店、出店への資金を稼ぐためにも長年、マリーンズで活躍すると誓う。

 ◆広畑敦也(ひろはた・あつや)1997年12月3日生まれ、24歳。岡山県倉敷市出身。175センチ、83キロ。右投げ右打ち。投手。背番号30。今季推定年俸1150万円。玉野光南から帝京大、三菱自動車倉敷オーシャンズを経て21年度ドラフト3位入団。最速154キロ。

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