侍・栗山監督 大谷、ダルらMLB組招集へ「僕の魂ぶつけていく」

 野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(60)が、デイリースポーツの新年インタビューに応じた。23年にも開催される予定の第5回WBCへ向け、09年以来となる同大会制覇へ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)を含むメジャー組の招集にも意欲を見せた。【その2】

  ◇  ◇

 -夢のあるチームといえば大谷らメジャー組の招集も気になるところ。大谷の成長をどう見ているか。

 「彼の能力を一番間近で見て来て、本当に世界一の選手になると思って5年で(メジャーへ)送り出した。彼の天井の高さは僕が一番高く見積もっていると思っています」

 -高く見積もった天井のどこまで大谷は到達しているのか。

 「彼が持っている(能力の)片りんが見え始めた。大事なのはこれを続けること。本人も自分の能力の高さを分かっていないところがあると思っていて、本人がちょっとでも安心したらそこで止まってしまう。ですから、そこはまだ半分ぐらいですわ!の雰囲気で表現していますけど。とにかく安心させない、常に宿題を与え続ける方が良いタイプの選手だと思いますね」

 -ダルビッシュもWBC優勝の経験もあり、米国での環境にも順応した選手。

 「能力は高いし、経験はある。ただ僕は、ダルの魂みたいなものをすごく買っているというか。ダルのその思いは信じています」

 -メジャー組はWBCで戦う上で必要な存在か。

 「最後に米国をやっつけるイメージでチームを作ろうと思っている。当然メジャーの経験、米国のボールや球場での経験は必要だと思っている。できる限り、ぶつかっていきますよ。僕の魂は、それぞれの選手にぶつけたいと思っています」

 -2月に日本のキャンプを視察予定だが、米国への視察も。

 「それはコロナ次第ですね。とにかく、日本の選手として出られる選手は真っ平らに見ていきたい。視察できる状況であるならば、しなければいけないと思っています」

 -東京五輪で金メダルを取った後だからこそ感じる重圧は。

 「これからたくさんの人に野球を楽しんでもらう意味で、五輪の金メダルを受けて、このWBCは非常に大切なものになってくる。しっかり責任を果たさないといけないというプレッシャーはすごくありますね」

 -22年への思いを漢字一文字にすると。

 「『備』ですね。来年の3月に向け、どれだけの準備ができるか。今まで(10年間の日本ハム監督で)やってきたことは、ここに生かすためだったというぐらいに思って動いています。生涯あの1年間ぐらいしっかり準備したことはなかったとなるように、全力を尽くしたいと思います」

 ◇栗山 英樹(くりやま・ひでき)1961年4月26日生まれ、60歳。東京都出身。現役時代は右投げ両打ちの外野手。創価高から東京学芸大を経て、83年度ドラフト外でヤクルト入団。ゴールデン・グラブ賞(89年)。90年現役引退。2012年に日本ハム監督に就任し、リーグ優勝。16年にリーグ制覇と日本一で正力賞受賞。21年退任。監督在任10年は球団最長。監督通算成績は1410試合684勝672敗54分け、勝率.504。21年12月に日本代表監督就任。

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