新庄監督 新人にプロの心構え“誰かのケガ”に「準備しておく」「いつでも声がかかる場所に」
日本ハムの新庄剛志監督(ビッグボス)が5日、新入団選手に1、2年目選手としての心構えをかかげた。自身の経験をもとに、「僕は1、2年目は(他の選手が)けがをするのを待っていた」と明かした。これは、他の選手にけがをしてほしい、と思うのではなく、そういう事態が起きた時に「いつでも声のかかる場所にいなさい」という意味で、意識を高く持つことを期待した。
この日は、北海道の北広島市役所で行われた新入団選手発表に同席した。今季の1軍も2軍も、そして新人も。まったくの横一線で新チームをつくることを宣言している新庄監督は、取材応対で「育成の子もすぐ支配下になって、すぐスタメン、ありますからね」と念押し。「ケガを恐れずに(自分を)出してほしい」と猛烈アピールを臨んだ。
ケガに関連して新庄監督は「申し訳ないけれど、僕は1、2年目はケガするのを待ってましたね」と若手時代に考えていたと告白。「そこに入り込むのが、プロ野球選手だと思うから」と、自身が阪神時代にオマリーがケガをした時にレギュラーを奪った例を挙げながら「そういう気持ちを持っていいと思いますよ」と説いた。
大事なのは「(誰か)ケガしろ!じゃなくて、(誰かが)ケガした時に準備しておく」という心構えで、「1軍のメンバーから外れた2軍の選手っていうのは、いつでも声がかかる場所にいなさい」ということを求めた。
自身が負傷した際のエピソードとして、メジャー移籍1年目に、太もも前の筋肉を「2本完全断裂した」ことを振り返った。スタメン出場していた時期だったため、はりも含めた治療や、テーピングで監督に対して「痛いそぶりを見せないプレーだけを目指してやっていた」のだという。
すると、ビッグボス談だが、「(けがをしていた)左足ばっかしに意識がいって、リラックスした状態でものすごくボールが見えだしたんですよ。これが怪我の功名なのかなって。それで、けが、治った瞬間に打てなくなった。面白いもんですよ。これ」という状況が起きたという。
重視しているのは、プロスポーツ選手にはついてまわる“ケガ”も、いろいろなとらえ方がある、ということ。「だから、けがをした時にも、いろんなヒントがあると選手には分かってほしい」と期待していた。