阪神・ドラ6豊田 打った!一直線2ラン 両ふくらはぎつりながらダイヤモンド一周

 「都市対抗野球・1回戦、日立製作所4-0ヤマハ」(30日、東京ドーム)

 21年度のドラ6ルーキーも頼りになりそうやで!阪神からドラフト6位指名を受けた豊田寛外野手(24)=日立製作所=が30日、東京ドームで行われた都市対抗野球の1回戦・ヤマハ戦に「1番・右翼」で先発出場し、2ランを含む2安打2打点1盗塁と大暴れした。両ふくらはぎをつるアクシデントはあったが、タテジマでの活躍も十分に予感させた。

 東京ドームがどよめいた。「カンッ」ときれいな快音を残すと、白球は右翼席へ一直線。右方向に長打が打てるという評判通りの一本を放ってみせた。チームカラーのオレンジに染まった三塁側スタンドは大歓声。ただ豊田は苦笑いを浮かべ、足を引きずっていた。

 「ヤバい…」。1-0の五回2死三塁で、初球のカットボールを捉えた一発。しかし打った瞬間、脱水症状の影響で両ふくらはぎがつってしまった。人生初のアクシデントに「ホームまでたどり着けるか心配でした」。それでも、懸命に足を前へ出し、ダイヤモンドを一周。ナインの祝福に応えた。

 ベンチ前では「先輩にやれと言われていた」と、“虎ポーズ”を披露。両手を「ガオー」と広げ、虎党の心もがっちりとつかんだ。

 バットだけではない。初回に中前打で出塁すると、左腕による2度のけん制にも動じず、悠々と二盗成功。完璧なスタートの要因は「映像を見て、傾向があった」と明かし、癖を見抜くクレバーな一面ものぞかせた。

 本塁打直後に交代となったが、大事には至らず。「社会人では最後の大会になるので、自分自身で楽しんでやろう」と、痛みがあっても笑顔を貫いた。

 東海大相模時代には、15年夏に全国制覇を経験。当時のチームメートだった吉田凌(オリックス)は、日本シリーズで登板した。「すごい刺激になりますし、ゆくゆくは自分もああいう舞台で活躍できればいいなと思っています」。同級生に負けてはいられない。

 自らの活躍もあり、初戦を突破。目標は、もちろん優勝だ。「大舞台で打てたのは自信になります」。東京ドームで放った一撃の手応えと途中交代の悔しさ、どちらも感じている。“虎の豊田”になる前に、まずは“日立の豊田”として、チームの勝利に全力で貢献する。

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