オリックス無傷CS突破!25年ぶり日本Sへ 小田がバスターから“サヨナラ同点打”

 9回、日本シリーズ進出を決める適時打を放った小田(50)に抱きつき喜ぶオリックスナイン(撮影・吉澤敬太) 
 サプライズで選手から胴上げされる中嶋監督
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 「パCSファイナルS・第3戦、オリックス3-3ロッテ」(12日、京セラドーム)

 「2021 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルSの第3戦が行われ、ここまでアドバンテージ含め3勝、引き分け以上で規定により突破が決定するリーグ1位・オリックスは1点を追う九回無死一、二塁で小田裕也外野手(32)が“サヨナラ同点適時二塁打”。同2位・ロッテを下し25年ぶり、阪急時代と合わせ13度目となる日本シリーズ(20日開幕)進出を決め、中嶋聡監督(52)は1995年に敗れたヤクルトへのリベンジを誓った。

 最後の最後まで何が起こるか分からない。1点ビハインドの九回。先頭のT-岡田が右前打の後、安達は初球をバント失敗。続く2球目は一転の強攻で三遊間を抜き、一、二塁とチャンスを広げた。続くは守備固めで途中出場の小田。今季は18打席でわずか1安打、打率・067の守備の人。誰もがバントと思ったその初球、バットを引いてまたもヒッティング!打球は一塁線を破る“サヨナラ同点二塁打”。25年ぶりの日本シリーズの切符をもたらせた。

 中嶋監督と抱き合って喜びを分かち合った小田は「まさかという感じです。バントの準備してたんですけど、監督から“色んなケースがあるから気にするな。思い切って行け”って。日頃から準備していて良かったです」と振り返った。

 一方の指揮官はお立ち台でこう明かした。

 「選手を信じて、つながることを頭に入れながら、最高の結果になりまして、良かったです。みなさんが持っている“全員で勝つ”というタオルのごとく、できて良かったです」

 監督就任以来、掲げてきた全員野球。2年連続最下位のチームを預かっても悲観はなかった。持てる力を出し切れていないと感じた。特長をつかみ、適材適所に配置すれば勝てると信じていた。そして実践した。

 次は日本一へ、相手はヤクルトだ。現役として戦った1995年には惜しくも敗れた。

 「負けてますので、なんとかやり返したいと思います」

 日本シリーズは本拠地京セラドームと6、7戦はほっと神戸で行われる。

 「まずはここで勝って、帰って来られないようにしたいですけど、神戸で決めたい気持ちもありますので、なんとか全員でやっていきます」

 ファンを魅了する中嶋野球はまだまだ続く。

【過去のオリックスVSヤクルト】

 ◆1978年 パ・リーグ4連覇の阪急(現オリックス)とセ・リーグ初優勝のヤクルトが初対戦。阪急が(1)(3)(6)戦、ヤクルトが(2)(4)(5)戦に勝ち、3勝3敗で最終(7)戦へ。六回裏、ヤクルト・大杉の本塁打を巡り、阪急・上田監督の猛抗議で1時間19分にも及ぶ中断。試合は再開され、ヤクルトが4-0で勝ち、4勝3敗で球団初の日本一。広岡監督が宙に舞った。

 ◆95年 阪神・淡路大震災を乗り越え、仰木監督のオリックスが球団譲渡後、初のシリーズ出場。ヤクルトは野村監督で2年ぶりのシリーズ出場。78年以来、17年ぶり2度目の対戦はヤクルトが敵地・GS神戸での(1)戦から一気に3連勝。(4)戦目はオリックスが一矢を報いたが、(5)戦はヤクルトが逆転勝ち。4勝1敗で2年ぶり3度目の日本一に輝いた。

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